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仙台vs大宮を徹底分析予想|首位の堅守は大宮の速攻を止められるか【toto第1668回】

試合別予測

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2026年10月31日(土)、ユアテックスタジアム仙台でベガルタ仙台とRB大宮アルディージャが対戦する。2026/27明治安田J2リーグ第14節、toto第1668回の第11対象試合だ。キックオフは14時。仙台は13試合を終えて首位、大宮は6位。順位表の数字だけを見ればホームの仙台を推したくなるカードだが、僕は今回、引き分けを本命、仙台勝利を対抗、大宮勝利を第3候補に置く。

その理由は、単に大宮が強いからでも、仙台が前節に敗れたからでもない。両チームには明確な長所がある一方、その長所を引き出そうとした瞬間に相手の反撃を招きやすい構造がある。仙台は相手の前進に圧力をかけ、失点を抑えながら縦へ速く攻める。大宮も前向きに奪えば一気にゴールへ向かい、カプリーニや泉柊椰の個の突破、カルリーニョス・ジュニオの決定力がある。どちらも攻撃を仕掛ける能力がありながら、無理に先へ進むほどボールを失った後の位置取りが重要になる。

僕がこの試合で最も重視するのは、大宮が中盤から前へ運び始める瞬間、仙台がボールの出し手と受け手を同時に制限できるかという点だ。仙台がここを抑えればホームで勝ち切る可能性は十分ある。しかし大宮が一度でもその圧力を外し、攻撃陣を前向きに走らせれば試合は五分に戻る。特に1-1というスコアが事前モデルで最上位になったことは、両チームの攻守の強みを考えても無視できない。

ここからは順位、ホーム・アウェー成績、実際の直近5試合、通常のゴール期待値(xG)、ポジション別の駆け引き、欠場・出場停止情報を順に整理していく。なお、予想は試合前に確定した数値を変更していない。新たに調べた選手情報や戦術情報は、その数値が示す展開を理解する材料として扱う。

  1. 現在地・順位・成績|仙台は首位、大宮は攻撃力で迫る
  2. ホームチーム分析|ベガルタ仙台
    1. 1.守備の基準が高く、相手に好きな形を作らせない
    2. 2.攻撃は縦への速さと中島元彦・武田英寿の組み立て
    3. 3.前節の逆転負けは、相手にヒントも与えた
  3. アウェーチーム分析|RB大宮アルディージャ
    1. 1.23得点の攻撃力は、直近の不調だけでは消えない
    2. 2.カプリーニ、泉柊椰、カルリーニョス・ジュニオの役割
    3. 3.連敗を止めても、守備の不安が残る
  4. 最近5試合を深掘りする|実際の結果とxGを並べて見る
    1. 仙台|実際の直近5試合
    2. 大宮|実際の直近5試合
  5. 今季の直接対決|同一リーグでは今回が最初
  6. この試合最大のポイント|大宮の前進を仙台がどこで止めるか
  7. 専門分析1|ビルドアップとプレス:パス本数ではなく出口を見る
  8. 専門分析2|サイド攻撃:クロスの質と逆サイドの管理
  9. 専門分析3|セットプレー:仙台の失点傾向と大宮の武器
  10. 専門分析4|トランジション:攻撃から守備への切り替えが最大の防波堤
  11. 専門分析5|シュートの本数と質:xGが教える落とし穴
  12. 注目マッチアップ1|カプリーニと仙台の右サイド守備
  13. 注目マッチアップ2|中島元彦・武田英寿と大宮の中盤
  14. 注目マッチアップ3|カルリーニョス・ジュニオと仙台の3バック
  15. 主力の出場状況・欠場情報と想定布陣
    1. 仙台|直近の実績は3-1-4-2。サイドの人選に注目
    2. 大宮|前節の4バックを参考に、加藤玄の不在に対応
  16. 日程・連戦|仙台は6日、大宮は7日の準備期間
  17. 3つの試合展開|どちらが先制するかで変わる守備の位置
    1. 1.仙台が先制した場合
    2. 2.0-0が長く続いた場合
    3. 3.大宮が先制した場合
  18. スコア予測|最上位は1-1、次に1-0
  19. 僕の最終予想|本命は「0」、対抗は「1」
  20. 本命にする理由|「どちらも1点を取れる」が最も無理のない筋書き
    1. 理由1|仙台の守備が、大宮を一方的な打ち合いにはさせにくい
    2. 理由2|大宮の守備の不安は、仙台にも1点の根拠を与える
    3. 理由3|ホーム無敗とアウェーでの粘りが、拮抗を生む
  21. この予想が外れるなら|警戒したい二つの変化
  22. 僕が一番見たいところ|前半20分の中央からサイドへの一手
  23. 試合後に答え合わせしたい仮説
  24. まとめ|仙台の安定感と大宮の突破力、僕は1-1を選ぶ
  25. 参考データ・確認資料

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現在地・順位・成績|仙台は首位、大宮は攻撃力で迫る

項目ベガルタ仙台RB大宮アルディージャ
順位1位6位
試合数1313
勝点2721
勝/分/敗8/3/25/6/2
得点2223
失点1116
得失点差+11+7
今回のホーム/アウェー成績ホーム:3勝3分0敗アウェー:2勝3分1敗

※2026年10月25日の第13節終了時点。順位・通算成績はJリーグ公式の順位表と第14節対戦ページ、ホーム・アウェー内訳はFootball LABの当該試合プレビューで確認。

注目すべきは、順位よりも得失点の組み合わせだ。仙台は22得点11失点。得点を取るだけでなく相手のチャンスを抑えることで勝点を積んできた。一方、大宮は仙台より勝点が6少ないのに、得点数では1点上回る。23得点という攻撃力は、首位チームの守備に対しても十分な脅威になる。

仙台のホーム成績は3勝3分0敗。つまり、本拠地ではまだ負けていない。ただし6戦全勝ではなく、半分は引き分けだ。この違いは大きい。仙台を「ホームだから確実に勝つ」と評価するのではなく、「ホームで大崩れしにくいが、接戦では勝点1にとどまることもある」と読むべきだろう。

大宮のアウェー成績は2勝3分1敗。こちらも敗戦は1試合だけで、敵地に入った途端に極端に弱くなるチームではない。仙台のホーム無敗と大宮のアウェーでの粘り強さがぶつかれば、前半の主導権が明確にならない時間が生まれる可能性がある。

試合直前の状況も緊迫している。仙台は前節、新潟との首位攻防戦で1-2と逆転負けし、2位新潟とは勝点1差。首位を守り続けるためにも、大宮相手に立て直したい。大宮は鳥栖、富山に連敗した後、横浜FC戦を2-2で引き分けた。悪い流れを完全には断ち切れていないが、攻撃面には回復の兆しがある。両者とも「勝ちたい」理由が強い。それでも、勝つ必要性が高いことと実際に勝ち切れることは別だ。

ホームチーム分析|ベガルタ仙台

1.守備の基準が高く、相手に好きな形を作らせない

仙台の最大の武器は、単なる失点数の少なさではない。Football LABの2026/27シーズンサマリーでは、試合平均の被シュート数が8.9本、被チャンス構築率が7.5%とされ、いずれもリーグ上位の数値だ。相手に攻撃を始められても、シュートまでつながる割合を低く抑えている。これが13試合11失点の背景にある。被チャンス構築率は、相手の攻撃回数に対してどれだけシュートを許したかを見る指標で、単純なボール保持率とは意味が異なる。

Jリーグ公式の試合プレビューも、仙台の粘り強い守備と積極的なプレッシャーを長所に挙げている。森山佳郎監督のチームは、ボールを持たない時間にただ後退するのではなく、攻撃の方向を限定する守備ができる。相手がサイドへ逃げても、味方同士の距離を保ち、次のパスにプレッシャーをかける。大宮のようにドリブルとショートパスの両方で前進する相手には、この連動性が不可欠だ。

仙台は前節の新潟戦で14本のシュートを放ち、相手を9本に抑えた。それでもスコアは1-2。新潟に許した9本のうち、どの局面で失点したのかが勝敗を分けた。ボールを多く持つこと、シュート数で上回ること、相手の総シュートを減らすことは重要だが、それだけでは守り切れない。大宮戦では特に、攻撃を終えた直後に中央の守備人数を確保できているかを確認したい。

2.攻撃は縦への速さと中島元彦・武田英寿の組み立て

仙台の攻撃は一つの型では説明できない。前線の宮崎鴻や梅木翼を起点に縦へ運び、岩渕弘人の走力で相手陣地を押し上げる形がある。その一方、中島元彦や武田英寿が中盤で受け、短いパスで相手の守備位置を動かす展開もある。Jリーグ公式も、この「直接的な攻撃」と「保持を交えた攻撃」の両面を紹介している。

Football LABでは、仙台の試合平均シュートは16.4本、ペナルティエリア進入は13.0回、クロスは16.8本、コーナーキックは5.8本となっている。ボール保持率は47.5%で、特別に高いわけではない。それでも相手ゴール付近へ入る回数を確保できるのは、ボールを運ぶ速さと、ゴールに向かうプレーを選ぶ判断があるからだろう。

中島はリーグ戦6得点、5アシストと紹介され、得点と最後のパスの両方で大きな役割を担う。梅木は5得点、武田は3得点。大宮が宮崎への長いボールだけを警戒すれば、中島と武田がその背後で受ける余地が増える。逆に中島を徹底して消そうとすれば、サイドに出る時間ができる。攻撃の起点を一カ所に絞り切れないことが仙台の強さだ。

3.前節の逆転負けは、相手にヒントも与えた

10月25日の新潟戦は、仙台にとって今季の立ち位置を測る大一番だった。34分に杉山耀建が先制しながら、41分と55分に失点して1-2。結果だけなら守備の失敗に見えるが、Football LABでは仙台の30mライン進入が64回、ペナルティエリア進入が20回、ボール保持率が61%。攻撃の形が全く作れなかった試合ではない。むしろ前へ出て、チャンスを積み重ねながら敗れた点が重要だ。

大宮から見れば、仙台を押し込まれる側に回すだけでなく、仙台が積極的に前進する局面から速攻へ転じる道が見える。仙台から見れば、前節と同じようにボールを動かせても、守備の備えを一度欠けば失点しかねない。大宮の3トップが前を向けるスペースを、守備陣がどう管理するかが大切になる。

仙台は首位であり、ホームでの安定感もある。それでも今回は「多くの攻撃を仕掛ければ自然に勝てる」という試合ではない。大宮の個人技と速攻を考えると、攻撃の成功回数よりも、攻撃に失敗した直後の判断が勝点3と勝点1の分岐点になる。

アウェーチーム分析|RB大宮アルディージャ

1.23得点の攻撃力は、直近の不調だけでは消えない

大宮は13試合で23得点。試合平均では約1.77得点と高く、上位争いの中でも得点力が目立つ。カルリーニョス・ジュニオが7得点、泉柊椰が4得点、カプリーニが3得点。ここに加藤聖のサイドからのサポートも加わる。特定の一人をマークするだけでは、すべての危険を抑えにくい。

Football LABのシーズンデータでは、大宮は試合平均シュート16本台、枠内シュート5本台、ペナルティエリア進入15回台、30mライン進入45回台という水準を示す。パス本数も試合平均約500本、ボール保持率は約57%。仙台より長くボールを持つ傾向があり、それをただの横パスに終わらせず、ボックス内まで進めている。

つまり大宮は、相手の失策を待つだけのカウンターチームではない。自分たちでパスをつなぎ、相手を動かして攻撃できる。そのうえでボールを奪えば速い。仙台にとって厄介なのは、大宮を守備に押し込んだからといって、その後の攻撃力が失われるわけではないことだ。

2.カプリーニ、泉柊椰、カルリーニョス・ジュニオの役割

大宮の前線には異なる特徴を持つ選手が並ぶ。カプリーニは左足の技術を使って相手を引きつけ、ドリブルからシュートもラストパスも選べる。泉はスペースへ走り込み、守備者の間に入り込むタイミングが鋭い。カルリーニョス・ジュニオはゴール前で仕事を終わらせる得点源だ。

この三人の連携がよく見えたのが10月24日の横浜FC戦。13分、泉のコーナーキックからカプリーニがヘディングで先制。68分にはカプリーニのパスから泉が同点ゴールを決めた。セットプレーで得点し、流れの中でも作れる。二人を止めるために守備者が寄り過ぎれば、カルリーニョス・ジュニオが中央で受ける空間が生まれる。

カプリーニはFootball LABの選手別攻撃ポイントで大宮トップ、4アシストも記録している。泉は4得点2アシスト、カルリーニョス・ジュニオは7得点。仙台が守る際は「ボール保持者だけを囲む」のでは足りず、その次のパスに走る選手を捕まえる必要がある。特にカプリーニが内側へ入った瞬間、仙台のサイドと中央の守備担当が曖昧になると危険だ。

3.連敗を止めても、守備の不安が残る

大宮の直近5試合は1勝2分2敗。攻撃面は5試合で7得点だが、失点は9。10月21日の富山戦では0-3と完敗し、24日の横浜FC戦でも2失点を喫した。横浜FC戦は13分に先制しながら15分に追いつかれ、後半47分にも失点。68分に追いついたものの、勝ち越すことはできなかった。

大宮クラブ公式の横浜FC戦レポートには、前からプレスに出た際に長いボールで背後を使われた場面や、カウアン・ディニースの負傷交代に伴って中盤の組み合わせを変更した経緯が記されている。特に、前線が追う相手と中盤がついていく相手の受け渡しは、仙台戦でも重要になる。仙台は前線のターゲットに縦パスを送れるため、大宮の守備が前へ飛び出した後ろへボールを入れられると苦しい。

ただし、大宮の守備を「崩壊している」と断定するのも正しくない。13試合で2敗という事実は、試合の中で修正しながら勝点を守る力があることを意味する。富山戦の3失点は無視できない一方、横浜FC戦では追いつく底力も見せた。この攻守の振れ幅こそ、大宮を予想する難しさだ。

最近5試合を深掘りする|実際の結果とxGを並べて見る

仙台|実際の直近5試合

日付対戦相手H/A結果仙台のxG相手のxG
10月25日新潟A● 1-20.6880.497
10月21日今治H○ 3-11.3040.807
10月17日徳島H△ 0-00.8310.486
10月11日山形A○ 1-01.9401.252
10月4日磐田H○ 2-12.5890.556

仙台は3勝1分1敗、計7得点4失点。10月4日の磐田戦では得点機会を多く作り、終了間際の勝ち越しにつなげた。11日の山形戦は1点を守り、17日の徳島戦は無得点ながら失点も許さなかった。21日の今治戦は1点を先行されながら後半に3点を返し、25日の新潟戦では逆に先制後にひっくり返された。勝った試合も負けた試合も、先制点だけで最後まで決まらないという共通点がある。

xGは実際の得点とは別に、シュートがどれほど得点になりやすい状況だったかを示す指標だ。新潟戦の仙台は14シュートでxG0.688。シュート数があっても、その一つ一つが決定的な形だったとは限らない。磐田戦のxG2.589と比較すると、どこから打ったか、打つ前に守備を動かせたかが違った可能性がある。今回も大宮を相手にシュート本数が伸びても、ボックスの遠い位置から打つだけなら得点に直結しない。

仙台の前向きな材料は、相手のxGを直近5試合すべてで1.3未満に抑えている点だ。特に新潟戦では相手のxGが0.497と低いにもかかわらず2失点した。この一試合を見て守備全体の質が急落したとは評価しない。一方で、少ない決定機を確実に仕留める相手に対しては、低xGAでも敗れることがある。カルリーニョス・ジュニオを抱える大宮には、その危険がある。

大宮|実際の直近5試合

日付対戦相手H/A結果大宮のxG相手のxG
10月24日横浜FCH△ 2-22.1501.221
10月21日富山H● 0-31.3761.870
10月17日鳥栖A● 1-21.6211.147
10月10日八戸H○ 3-11.9990.459
10月4日宮崎A△ 1-11.8571.792

大宮は1勝2分2敗、計7得点9失点。横浜FC戦はxG2.150で2得点。シュート内容と結果がおおむね近い。富山戦はxG1.376を記録しながら0点で、決定機を得点に変えられなかった。鳥栖戦も1.621のxGがあり、攻撃機会が全くなかったわけではない。ここから言えるのは、大宮の最近の失速には「そもそもゴール前に行けなくなった」という側面だけでなく、「ゴール前へ行きながら勝点に結びつけられない」という側面があることだ。

八戸戦のxG1.999に対して3得点、相手xG0.459で1失点。内容面では攻守のバランスが比較的良かった。宮崎戦は自分たちも相手もxGが高く、互いに決定機を作り合った。大宮の5試合を横に並べると、一方的に抑え込まれる試合が続いているのではなく、試合ごとに守備の出来が違う。仙台がボールを保持して大宮を押し下げられたとしても、そこから反撃を受ける危険は残る。

両チームのここ5試合のxGは、すべてFootball LABの同一の通常ゴール期待値系列を使用している。今回のモデルが分析した5試合は、それぞれ実際に終了した最新リーグ戦5試合と一致しており、欠けた試合を別の過去の試合で置き換えていない。したがって、実際の結果とxGを同じ日付の列で比較できる。ただし、xGは得点そのものでも将来の勝率でもなく、実際の得失点とズレることがある。

今季の直接対決|同一リーグでは今回が最初

2026/27シーズンのJ2では、両チームがここまで消化した第1~13節のリーグ戦に仙台対大宮はなく、今回がこのリーグシーズンでの初対戦となる。直近の対戦履歴として参考になるのは2025年だ。5月10日は大宮がホームで仙台に3-0、10月4日は仙台ホームでも大宮が2-1で勝った。仙台から見れば、昨季の2敗をホームで払拭したいカードでもある。

もちろん、2025年の結果を2026年10月31日の予想確率にそのまま加えることはしない。監督の方針、選手の状態、チームの成熟度は時間とともに変わる。2025年に大宮が2勝したという事実は、仙台のホーム開催だから大宮を軽視してよいわけではない、という注意材料として位置づけるのが適切だ。

参考までに2023年には、仙台ホームで1-0の勝利、大宮ホームで1-1の引き分けという結果もあった。仙台と大宮の対戦は、過去に一方の勝ちが固定されていたわけではない。最終予想を判断する優先順位は、あくまで今季のチーム力、試合の構造、確定済みのモデル評価だ。

この試合最大のポイント|大宮の前進を仙台がどこで止めるか

僕は「中盤で最初に奪えたか」だけでなく、「大宮がその直後にもう一度前進できるか」を見たい。仙台が1回目のプレッシャーに成功しても、セカンドボールを大宮に拾われれば、守備組織はもう一度動く必要がある。大宮の中盤が前向きで受け、カプリーニや泉へ速くボールを出すと、仙台のサイド守備は一気に厳しくなる。

仙台が相手の最終ラインから中盤へのパスコースを限定し、受け手が横や後ろを向いたところを囲めれば、得意なショートカウンターへ移れる。その際に中島や武田が前方の空いた場所へ動くことで、宮崎や梅木へのラストパスも出しやすくなる。仙台が勝つなら、こうした中盤での回収から縦への切り替えが重要になるはずだ。

大宮にとっては逆に、仙台の圧力を受けた最初の瞬間に焦って縦へ出すのではなく、少し角度を変えてパスを通す判断が求められる。加藤玄が出場停止となることで中盤の配置は変わり得るが、横浜FC戦では中山昂大がアンカーを務めた時間があり、選択肢が全くないわけではない。中盤の配置を変えることで仙台のプレスを外せれば、カプリーニが内側で受ける局面が増えるだろう。

要するに、仙台が前から奪えるか、大宮が一列目を越せるか。この攻防の勝者が前半の空気を作る。だからこそ、どちらかが完全に圧倒する展開より、互いが成功と失敗を繰り返してスコアが拮抗する展開を基本線として見ている。

専門分析1|ビルドアップとプレス:パス本数ではなく出口を見る

Football LABの通算値では、大宮のボール保持率は約57%、仙台は約47.5%。一般には保持率が高い方が主導権を握るように見える。しかし本当に大事なのは、ボールを持った場所と、相手の守備ブロックをどこまで動かしたかだ。大宮が自陣で時間を使い、仙台の前線を引き出すだけなら、その保持は必ずしも得点機会へ直結しない。

大宮のパスは試合平均で約500本。仙台は約405本。ボールを扱う時間に差が出ても、仙台は一度奪えば少ないパスで相手陣地に入れる。大宮が自陣から組み立てる際に中央を使おうとすると、仙台の前線と中盤の守備範囲が重なる場所を通ることになる。無理に通せば奪われる。サイドへ逃がせば仙台が寄せる。大宮に必要なのは、短いパスの精度だけでなく、逆サイドへ展開するタイミングだ。

逆に仙台がボールを持ったとき、大宮は高い位置から奪いに出たい。だが前の選手だけが走って、後ろがついていけなければ縦へのボールを許してしまう。横浜FC戦で大宮が先制直後に長いボールから同点にされたことは、これを考える具体的な材料になる。仙台が宮崎や梅木を使って相手の守備ラインを下げられれば、中島・武田が受ける空間を確保できる。

僕は前半15分までのパス成功率よりも、両チームが最初のプレスを越えた後に、何人を攻撃へ参加させられるかを評価したい。ここで仙台が押し込めば勝利に近づく。大宮も同じことができるなら、得点のやり取りが起きる可能性が高くなる。

専門分析2|サイド攻撃:クロスの質と逆サイドの管理

大宮はFootball LABの試合平均クロスが約19本と、J2で上位の水準。仙台も16本台で低くない。大宮にはカプリーニや泉の個の突破だけでなく、サイドバックが前へ出て攻撃の厚みを作る形がある。加藤聖は今季のチャンスメークにも関わり、前線と守備ラインの間をつなぐ存在だ。

仙台は直近の新潟戦で25本のクロス、20回のペナルティエリア進入を記録した。クロスを多く入れれば自動的に点が入るわけではないが、中央で動く選手の選択肢を増やすという意味はある。大宮がペナルティエリア内へ押し込まれ、中央に守備人数を集めざるを得ない状況が増えれば、仙台の二列目にこぼれ球が落ちる機会も増える。

その反面、サイドの選手が高く出た後には背後のスペースが空きやすい。仙台が右に人数をかけた直後に奪われれば、大宮は左にいるカプリーニを使って一気に運べる。大宮の左サイドから中央への切り込みは、仙台の右側の守備に大きな判断を求める。センターバックが寄るのか、ウイングバックが追うのか、中央の選手がカバーに回るのか。ここが曖昧になると短い距離でシュートを打たれる。

五十嵐聖己については試合前の欠場情報が出ており、仙台のサイドで誰が幅と守備を担うかも重要になる。前節は髙田椋汰、石井隼太らが起用された。仙台にサイドの運動量を担う人材はいるが、選手の役割が少しでも変われば攻撃時と守備時の立ち位置にも影響する。出場する選手が誰であれ、攻撃の幅を取った側とは逆のサイドを、失った瞬間に誰が守るかが勝負を左右しそうだ。

専門分析3|セットプレー:仙台の失点傾向と大宮の武器

この試合で警戒したいのがセットプレーだ。Football LABが分類する今季の失点パターンでは、仙台の11失点のうち「セットプレーから」が5失点。割合は約45%となる。同じ分類で大宮の得点は、セットプレーから6得点、直接FKから1得点。仙台が流れの中で相手のシュートを抑えても、セットプレーからの一撃で試合が動く可能性がある。

大宮は10月24日の横浜FC戦で、泉の左CKをカプリーニが頭で決めて先制している。これは抽象的な相性の話ではなく、直近で実際に起きた得点形だ。仙台が大宮のドリブルを止めようとして無理に足を出せば、相手の得意な場所でFKを与えるかもしれない。外へ逃げ切れずCKを続けて与えれば、プレーが切れている間でも集中を求められる。

仙台にもセットプレーで得点する力がある。Football LABの今季分類ではセットプレーから4得点、直接FKから1得点を記録している。中島のキック精度や中央の競り合いを考えると、仙台にとっても流れの中で崩せないときの選択肢になる。

なお、得点パターンの分類はデータ提供側のルールに従うもので、同じ攻撃を「クロス」「セットプレー」などのどこへ分類するかによって見え方が変わる。ここでは同じFootball LAB系列内の数字だけを比較し、別のサイトの定義を混ぜて新たな割合を作っていない。相手にCKを連続で与えた局面でマークの受け渡しが乱れるかを、試合中に確認したい。

専門分析4|トランジション:攻撃から守備への切り替えが最大の防波堤

トランジションとは、ボールを奪ったり失ったりして、攻撃と守備が入れ替わる瞬間のこと。仙台と大宮はここに強さを持ち、同時にここを突かれる危険がある。仙台が前節の新潟戦で先制から逆転を許した流れと、大宮が横浜FC戦で先制直後に追いつかれた流れは、試合の前後関係が違っても「得点後の守備の準備」が鍵になることを示している。

大宮のカプリーニと泉は、相手がボールを失った瞬間に前を向けば、一対一を作れる。カルリーニョス・ジュニオが中央でラインを押し下げれば、二列目が進入する余地が広がる。仙台がボール保持中にサイドからセンターバックまで前へ出てしまうと、この三人の動きに対応する選手が足りなくなる場合がある。

仙台も逆襲が得意だ。中島や武田が相手の中盤背後に入ったとき、岩渕や前線の選手へ短い時間でつなげる。大宮が攻撃人数を増やすほど、一度奪われた際に戻る距離は長くなる。大宮は今季の平均保持率が高いだけに、長い時間持っている間に守備の備えを忘れないことが重要になる。

結果として両チームとも、攻める時間を増やすだけでは勝ち切れない。攻撃を失敗した直後に相手の最初のパスを止められるか。ここができれば相手の一番危険な選手が前を向く前に守備を整えられる。互いにそれを意識するほど、前に出過ぎない慎重さが生まれ、1-1という拮抗したスコアも見えてくる。

専門分析5|シュートの本数と質:xGが教える落とし穴

仙台の直近新潟戦は14本のシュートでxG0.688、大宮の直近横浜FC戦は19本のシュートでxG2.150。相手も展開も異なるため、これだけでどちらの攻撃力が上と断定はできない。ただ、「同じシュート1本でも期待される得点は違う」という事実は理解できる。遠い位置から守備者の前で打つ一撃と、ゴール前でフリーになって打つ一撃では、成功しやすさが異なる。

仙台は今治戦で18本のシュートから3点を奪い、大宮は富山戦でxG1.376を記録しても無得点だった。数字を読む際は、実際の得点だけで「決定力が安定している」「シュート精度が悪い」と短期間で決めつけない方がよい。1試合の得点は試行回数の少ない事象であり、GKの好守、ポストへの当たり、シュートコースのわずかな差によって変動する。

今回の予想モデルは、両チームの確認できたリーグ戦5試合の通常xGを使い、最終的に仙台の期待得点を約1.24、大宮の期待得点を約1.11としている。これは両者が毎回必ず1点ずつ取るという意味ではない。0点にも2点以上にもなり得る中で、近い得点水準が示されたということだ。そのため、本命の引き分けと対抗の仙台勝利の差も小さい。

僕はシュート数の速報だけで予想の成否を判断しない。ペナルティエリア内で相手を外して打てたか、打つ直前のパスが守備者の位置を変えたかまで見る。大宮の速攻が仙台の守備を後退させれば、遠い位置からの単発のシュートではなく、中央の近い距離での決定機になり得る。逆に仙台が相手の前線を孤立させれば、大宮の総シュート数が多少あっても質は下がるだろう。

注目マッチアップ1|カプリーニと仙台の右サイド守備

大宮が攻撃で違いを作れる選手の一人がカプリーニだ。左足を生かしてドリブルで仕掛けるだけでなく、シュートとパスの両方を選べるため、守る側に二つの判断を迫る。仙台は右サイドで彼に時間を与えたくないが、寄せる人数が増えれば中央にスペースができる。ボールを持ったカプリーニだけでなく、その内側を通る味方へのパスコースも制限する必要がある。

大宮が横浜FC戦で見せたように、カプリーニから泉へパスがつながれば、ゴールに近い場所でシュートが生まれる。逆に仙台がサイドの守備者とセンターバックの距離を保ち、カプリーニを外側へ追い込めれば、比較的危険の少ないクロスや後ろ向きのパスを選ばせられる。1対1で完全に勝つことより、次の危険なパスを遮断できるかが、このマッチアップの本質だと思う。

大宮の加藤聖が前へ上がってくる場合は、仙台の右側だけでなく逆サイドも含めた幅の取り合いになる。カプリーニが内側へ入ることを許しても、中央の守備者が慌てず位置を保てるか。試合中に何度も確認したい。

注目マッチアップ2|中島元彦・武田英寿と大宮の中盤

仙台の攻撃を組み立てる中島と武田に、誰がどの角度から寄せるのか。これは大宮にとって重要な問題だ。前から奪いに行くとき、中島をボールから遠ざけることができれば、仙台の攻撃は一度外へ回る。一方で、中島を追い過ぎて中央に隙間ができれば、武田が前を向き、相手の最終ラインへ直接パスを送ることも可能になる。

今回は大宮の加藤玄が出場停止。Jリーグが10月29日に公表した出場停止一覧で、10月31日のJ2第14節に出られないことが明記されている。加藤玄は今季、中盤から攻撃の組み立てにも関わってきた選手だ。横浜FC戦では途中出場しているが、その後の警告累積により今回は起用できない。この不在にどう対応するかは、先発を考えるうえで外せない。

横浜FC戦では中山昂大が中盤の底に入っていた時間があり、代替案として参考になる。ただし、10月30日時点で今回の正式先発は発表されておらず、誰が代わりに出るかを断定はできない。大宮が中盤に守備的な安定を優先すれば、仙台がボールを持つ時間が増えるかもしれない。攻撃に強い選手を配置すれば、逆に中盤の寄せが遅れる可能性もある。

このマッチアップではボールを持った際の技術だけでなく、奪われた後の最初の数秒が重要だ。中島と武田が大宮の中盤を外せば仙台に決定機が生まれ、大宮がそのパスを奪えば前線の三人を活かした速攻が始まる。まさに試合の中心テーマそのものだ。

注目マッチアップ3|カルリーニョス・ジュニオと仙台の3バック

カルリーニョス・ジュニオは13試合7得点と、大宮の攻撃で最も警戒すべきフィニッシャーだ。仙台は前節、新潟戦で奥山政幸、菅田真啓、マテウス・モラエスを最終ラインに配置し、3バックを基本に戦った。彼らが中央で相手FWを捕まえ、背後への動き出しと前からのパスを両方管理する必要がある。

カルリーニョス・ジュニオが中央で競り合えば、仙台は一人をマークに当てたくなる。しかし中央に引きつけられると、カプリーニや泉が周囲へ入り込む。大宮の3人をそれぞれ個別にマークするのではなく、ボールが来る前の立ち位置を揃え、前を向かせないことが大事だ。

仙台の強みは、少ない被シュート数に表れている通り、チャンスになる前に攻撃を終わらせる守備ができること。その力が発揮されれば、カルリーニョス・ジュニオにも簡単にシュートを打たせないだろう。逆に一度守備者の間で受けられれば、少ない機会からでも失点する可能性がある。今回のモデルが大宮にも1点前後の期待得点を残したことと、戦術的な心配はつながっている。

主力の出場状況・欠場情報と想定布陣

仙台|直近の実績は3-1-4-2。サイドの人選に注目

新潟戦の仙台は、Jリーグ公式の配置図では3-1-4-2。GK林彰洋、最終ラインに奥山政幸・菅田真啓・マテウス・モラエス、中盤は髙田椋汰・武田英寿・石井隼太・杉山耀建ら、前に中島元彦・岩渕弘人・宮崎鴻が並ぶ構成だった。表記上のフォーメーションと試合中の実際の立ち位置は必ずしも固定ではないが、3バックを土台に幅を取る特徴は確認できる。

Football LABの当該カード向けプレビューには、仙台の欠場情報として井上詩音、五十嵐聖己の名前が掲載されている。二人とも守備の選択肢に関わるため、直前に状態が更新されるかを確認したい。井上は対人守備と空中戦に強いセンターバックで、五十嵐は左右のウイングバックで運動量と前進力を発揮する選手。ただし、サイトの欠場欄は負傷に関する情報を示すもので、軽傷の場合には試合出場の可能性が残ると説明されている。欠場欄に名前があることを、そのまま出場不可能の確定と扱わない。

先発予想は現時点で正式な公開を確認できない。僕はあくまで前節の実績を参考に、仙台が3バックを基本とし、相手のサイド攻撃への対応と中島・武田の配置を優先して調整する、と見ている。宮崎を起点にするか梅木の前線での仕事量を重視するかも、相手の最終ラインの高さによって判断が変わりそうだ。

大宮|前節の4バックを参考に、加藤玄の不在に対応

大宮の横浜FC戦はGKトム・グローバー、DF加藤聖・尾崎優成・エドワード真秀・西尾隆矢らが先発し、中盤にカウアン・ディニース、豊川雄太、中山昂大、前線にカルリーニョス・ジュニオ、カプリーニ、泉柊椰が入った。試合中は人員交代に応じて中盤を組み替えており、先発時の並びだけで90分の役割を判断することはできない。

大宮は加藤玄の出場停止が確定。さらにFootball LABのプレビューには小島幹敏、カウアン・ディニースの欠場情報が表示されている。カウアンは横浜FC戦で負傷により前半27分に交代しており、クラブ公式の試合レポートでも確認できる。ただし負傷の程度と復帰日について、ここでは確定的な情報を得られていない。小島も欠場欄に名前があるが、復帰時期の断定は避ける。

加藤玄の穴を中山らで埋めるのか、守備に強い選手を増やすのか。仙台が前から圧力をかけることを考えると、ボールを受ける技術だけでなく、奪われた後に中央を守れる選手が重要になる。大宮が4バックを続ける場合は、サイドバックがどこまで攻撃に参加するかが攻守の境目となるだろう。

両チームとも、実際の先発はキックオフ前の公式発表で最終確認する必要がある。これまでの出場実績と試合前の欠場欄をもとに考察しているが、公式発表前に確定スタメンとして提示しない。

日程・連戦|仙台は6日、大宮は7日の準備期間

仙台の直近リーグ戦は10月25日の新潟戦。大宮は10月24日の横浜FC戦で、31日の対戦までの間隔はそれぞれ6日、7日となる。両チームとも10月21日にリーグ戦を戦っており、前節までは短い間隔で試合が続いた。仙台は17日に徳島、21日に今治、25日に新潟。大宮も17日に鳥栖、21日に富山、24日に横浜FCと、いずれも短い周期で試合を重ねた。

この日程で気になるのは、単なる疲労の量だけではない。強いプレスを続けるための選手の入れ替え、守備の連携を修正するための練習時間、負傷者に代わる選手の準備が重要だ。仙台は新潟戦での逆転負けを修正し、大宮は横浜FC戦で見せた前線の攻撃を維持しながら守備の不安を小さくしたい。両者に一定の準備期間はあるが、連戦で生じた細かな問題をすべて解消できるとは限らない。

さらに次節は11月3日。仙台は富山とのアウェー戦、大宮はいわきとのホーム戦が予定されている。中3日程度で再び試合を迎えるため、今回の90分で交代選手をどう使うかも重要になる。先制した側が早めに守備を固めるか、後半も前線の運動量を維持するために積極的に代えるか。試合前半の流れだけでなくベンチの選択も見る必要がある。

天候やピッチ状態は試合当日の公式発表を優先する。直前に変わる予報を、今の段階で確定条件として分析には組み込まない。

3つの試合展開|どちらが先制するかで変わる守備の位置

1.仙台が先制した場合

仙台が先制すれば、ホームで無敗という強みを生かし、無理に前へ出過ぎない試合運びが選べる。中盤をコンパクトに保ち、大宮がボールを動かす時間を一定程度受け入れながら中央の縦パスを消す。大宮が追いかけるためにサイドバックを高く上げれば、仙台は奪った後の速攻で追加点を狙える。

しかし、新潟戦では仙台が先制してから逆転負けしている。先制したことだけで勝利が決まるわけではない。大宮は今季7得点のカルリーニョス・ジュニオに加え、カプリーニや泉から得点機会を作れる。仙台が守備ラインを深くし過ぎると、CKやFKを与える回数が増え、得意なセットプレーで同点にされる可能性がある。

したがって、仙台が1-0にした後も、僕はそのまま勝ち切る展開と、1-1に戻される展開を両方想定する。勝ち切るためには、ただ守るよりも、相手の前進を止めて適度に敵陣で時間を使えることが必要だ。

2.0-0が長く続いた場合

0-0が前半30分を越えて続くなら、両チームが互いの攻撃の入り口を消し合えている可能性がある。仙台のプレスで大宮が思うように前進できない一方、大宮も中盤を守って仙台の縦パスを防ぐ。こうなると、試合は一つのセットプレーか、交代直後の速攻で動きやすくなる。

ただしスコアレスの時間が長いからといって、必ず0-0で終わるとは考えない。仙台には梅木や相良竜之介、浅倉廉など、試合の途中から役割を変える選択肢がある。大宮にも杉本健勇ら、ベンチから入って最終ラインに異なる対応を求められる選手がいる。後半に一度両チームが前へ出れば、短時間でチャンスが増えるだろう。

このケースで僕が気にするのは、焦って大人数を前に出した側が、相手の速攻を受けること。無得点の時間が続くほど、終盤の1点には大きな価値が出る。両者がその価値を理解して慎重に戦えば引き分けの構造が残る。逆にどちらかがリスクを大きく取れば、1-0や0-1に傾く可能性もある。

3.大宮が先制した場合

大宮が先制すれば、仙台は首位としてホームで追う立場になる。仙台が中島や武田を中心にボールを動かし、サイドから相手の守備を広げ、クロスや中央へのラストパスを増やす展開が想定される。大宮は高い位置から奪う時間を減らし、守備の人数を確保しながらカプリーニや泉の速攻を残すこともできる。

大宮にとって大切なのは、先制後に守備の集中を失わないことだ。横浜FC戦では先制の2分後に追いつかれた。仙台は今治戦で逆転勝ちしているため、先制されても焦らず得点機会を作ろうとするだろう。大宮が自陣に押し込まれ続ければ、仙台のセットプレーや二列目のシュートが増える可能性がある。

したがって、大宮先制でも0-1が確定するわけではない。攻撃力のある大宮が2点目を取るシナリオと、仙台が追いついて1-1に持ち込むシナリオを比較したい。今回のモデルで引き分けが本命となった背景には、どちらが先に得点しても相手に反撃する力があるという見方がある。

スコア予測|最上位は1-1、次に1-0

事前に確定したモデルの期待得点は、仙台が約1.24、大宮が約1.11。0~6得点の全49スコアについて算出した確率の上位5つは以下の通りだ。

順位スコア(仙台-大宮)モデルのスコア確率
11-113.12%
21-011.85%
30-110.56%
40-09.53%
52-18.16%

これはモデル上の各スコアの値であり、試合がその通りになると保証するものではない。全49スコアは0~6点に限定しているため、確率の合計は厳密には100%ではなく、残りには7点以上のケースがある。表示のため小数点以下を丸めているが、予想順位を決める段階で数値を変えていない。

興味深いのは、1-1が最上位である一方、1-0がすぐ後ろにいることだ。仙台の失点の少なさとホーム成績を考えれば1-0は自然な候補になる。しかし大宮にも得点機会を作る能力があり、前線には一瞬の隙から決める選手がいる。だからこそ、僕は1-1を最も代表的なスコアとして位置づける。

ここで一つ大切な点がある。試合全体の「ホーム勝利・引き分け・アウェー勝利」を分類したモデル内の基礎的な評価比率では、仙台勝利39.34%、引き分け27.94%、大宮勝利32.72%という順番だった。しかし最上位スコアである1-1の評価を総合判定へ反映すると、最終順位は引き分け、仙台勝利、大宮勝利となる。スコア単位の評価と、勝敗方向をまとめた評価は別物だからだ。最終予想を、基礎評価比率だけで読み替えないようにしたい。

僕の最終予想|本命は「0」、対抗は「1」

本命:0(引き分け)
対抗:1(仙台勝利)
第3候補:2(大宮勝利)
信頼度:E
最上位スコア:1-1

方向モデル内の基礎評価比率最終的な予想評価点
仙台勝利(1)39.34%0.393434
引き分け(0)27.94%0.410581
大宮勝利(2)32.72%0.327204

※「モデル内の基礎評価比率」は勝敗方向ごとの構成比。右欄の「予想評価点」はスコア最上位の評価を反映した選択用の数値で、発生確率ではない。両者を混同しないため、予想評価点には%を付けていない。

信頼度はEとする。最終評価では引き分けが仙台勝利をわずかに上回るが、その差は約0.0171ポイントしかない。さらに基礎的な方向別評価比率でも最高は39.34%で、強い一本化を示すような水準ではない。僕は本命を引き分けとする一方、確信が強いカードであるとは表現しない。予算を使って組み合わせを考える場合にも、僅差という点は重要な判断材料になるはずだ。

本命にする理由|「どちらも1点を取れる」が最も無理のない筋書き

理由1|仙台の守備が、大宮を一方的な打ち合いにはさせにくい

仙台の13試合11失点、試合平均被シュート8.9本という数字は軽視できない。大宮の攻撃が好調でも、仙台は相手にシュートへ向かう回数を減らす守備ができる。カプリーニや泉のドリブルを前向きに始めさせなければ、カルリーニョス・ジュニオへの良質なラストパスも減る。だから大宮が大量得点する前提には立ちにくい。

一方、仙台の守備にも隙はある。セットプレーからの失点が一定数あり、新潟戦では少ない被シュートから2点を許した。大宮が90分で何十回も決定機を作る必要はない。カプリーニや泉が1回良い形を作るか、CKを1本仕留めれば、1点は現実的な範囲に入ってくる。

理由2|大宮の守備の不安は、仙台にも1点の根拠を与える

大宮はここ5試合で9失点している。富山戦の3失点、横浜FC戦の2失点を考えると、仙台が90分間無得点に抑えられると決めつける理由はない。仙台には中島・武田のパス、岩渕の走力、宮崎や梅木を起点にした縦の攻撃がある。大宮のプレスが外れた瞬間に、十分な得点機会を作れる。

ただし、大宮も13試合でわずか2敗である。守備が完璧でなくても、攻撃で取り返しながら勝点を確保してきた。仙台が1点を先に取っても大宮が追いつき、反対に大宮が先制しても仙台が追いつく。二つの方向から1-1に至る道筋がある。

理由3|ホーム無敗とアウェーでの粘りが、拮抗を生む

仙台ホーム3勝3分0敗、大宮アウェー2勝3分1敗。どちらも今回の条件で簡単に負けていない。仙台の方が順位は高く、ホームでの優位もある。しかし大宮の敵地での引き分け数は3。相手に勝ち切らせない試合運びもできる。事前モデルが示す僅差と、実際の成績は大きく矛盾しない。

僕の本命は、単なる消極的なドロー狙いではない。互いに攻撃できるからこそ、相手の攻撃を完全には封じられない。しかも双方に守備的な強みもあるから、どちらか一方だけが突き抜けるとは限らない。この両立が1-1を支持する最大の理由だ。

この予想が外れるなら|警戒したい二つの変化

第一に、仙台が大宮の中盤を継続的に圧倒する場合。加藤玄の出場停止や中盤の人選変更によって、大宮が仙台のプレスを外せず、前線へつなぐ回数が減れば、仙台の勝ち筋は太くなる。攻撃を受ける時間が長くなれば大宮の守備ラインも下がり、仙台がCKやクロス、二列目のシュートを増やしやすい。そうなれば本命の1-1ではなく1-0、2-0、2-1などが上位に来る展開になり得る。

第二に、大宮の速攻とセットプレーが想定以上に鋭い場合。仙台は守備全体の数字が良くても、少ない決定機から失点することがある。大宮が前半の早い時間にカプリーニや泉を前向きに走らせ、先に得点できれば、仙台はいつもより大きなリスクを取って追う必要がある。その背後をカルリーニョス・ジュニオが突けば、大宮勝利という第3候補が現実的になる。

退場、PK、試合直前の大幅な先発変更もモデルの想定から外れやすい要因だ。ただし、これらを事前に起きるものとして決め打ちはしない。起きた場合に予想の前提が変わることを、あらかじめ意識しておく。

僕が一番見たいところ|前半20分の中央からサイドへの一手

僕が一番見たいのは、前半20分までに大宮が中盤でボールを受けた直後、カプリーニまたは泉へ前向きのパスを通せるかという一点だ。どの選手がパスを出し、仙台の中盤がどの位置まで寄せ、受け手がタッチライン方向ではなくゴール方向を向けたのか。単に「大宮が攻めた」ではなく、その一つ手前の局面を見る。

ここで仙台が何度もボールを奪えば、仙台の守備は大宮の得意な攻撃を始めさせていない。逆に大宮が前を向いて突破を始めるなら、仙台の守備ラインが下がり、試合の重心は大宮寄りになる。テレビ観戦でも分かりやすい場面なので、試合開始から意識して見ると面白い。

試合後に答え合わせしたい仮説

今回、試合後に確認したい仮説は一つに絞る。

「前半20分までに大宮が中央から前線へ前向きの縦パスを複数回通し、カプリーニまたは泉がゴールへ向かって仕掛ける局面を3回以上作れば、大宮は少なくとも1得点に近づく」。

これは予想モデルに新しい係数を加えたものではなく、映像で確かめたい観戦上の仮説だ。対象となるのは、単なる横パスや自陣での保持ではない。受け手が相手ゴール方向を向き、ドリブル・シュート・ラストパスへ移れる状態を一つの局面として数える。試合後に該当局面数を映像で確認し、実際に大宮が得点したか、仙台がその後の守備で封じたかを照合したい。

大宮が3回以上前向きに仕掛けても無得点だった場合、この仮説は支持されなかったことになる。反対に1回しか仕掛けられなくてもセットプレーで得点した場合には、別の得点経路が優勢だったと整理できる。どちらに転んでも次の分析へつながる、具体的な問いにしたい。

まとめ|仙台の安定感と大宮の突破力、僕は1-1を選ぶ

仙台は首位。13試合11失点と守備が安定し、ホームでもまだ負けていない。大宮は6位ながら23得点と攻撃力が高く、カプリーニ、泉、カルリーニョス・ジュニオという危険な選手を擁する。両者の直近5試合を見れば、仙台は3勝1分1敗、大宮は1勝2分2敗で勢いに差はある。しかし、最近の結果だけで大宮の得点力を消してしまうのは危険だ。

この試合を分けるのは、大宮の中盤からの前進を仙台がどこで止めるか。そして仙台がボールを持って攻める際、失った後に大宮の速攻へ備えられるかだ。大宮の加藤玄の出場停止、仙台の守備陣のコンディション情報、セットプレーの相性も確認すべき材料になる。

確定済みの事前モデルで最も上位のスコアは1-1。総合的な最終順位は本命0(引き分け)、対抗1(仙台勝利)、第3候補2(大宮勝利)。ただし評価は僅差で、信頼度はE。僕はこのカードを、安易に一方向へ断定してよい試合とは見ていない。

試合開始後、もし仙台が大宮の最初の縦パスを繰り返し止め、敵陣でボールを回収できているなら、対抗の仙台勝利が強まるはずだ。逆に大宮が一列目を外し、カプリーニや泉を前向きに走らせられるなら、引き分けの本命さえ揺らぐ。数字を出発点にしながら、最後は目の前のプレーで答え合わせしたい。

参考データ・確認資料

以下は読者が確認できる公開資料。2026年10月30日時点で公開されていた情報を参照した。公開ページは後日更新される場合がある。

  1. Jリーグ公式:仙台対大宮・2026年10月31日第14節(開催情報、両チームの特徴、選手、過去対戦)
  2. Jリーグ公式:2026/27 J2順位表
  3. Jリーグ公式:2026年10月29日出場停止選手のお知らせ
  4. Jリーグ公式:新潟対仙台・2026年10月25日(先発、配置)
  5. Jリーグ公式:大宮対横浜FC・2026年10月24日(得点経過、先発)
  6. Football LAB:ベガルタ仙台 2026/27シーズンサマリー(シュート、PA進入、選手データ、失点パターン)
  7. Football LAB:RB大宮アルディージャ 2026/27シーズンサマリー(シュート、保持率、選手データ、得点パターン)
  8. Football LAB:仙台対大宮プレビュー(ホーム・アウェー成績、欠場情報)
  9. Football LAB:ゴール期待値の定義
  10. Football LAB:新潟対仙台・10月25日レポート
  11. Football LAB:仙台対今治・10月21日レポート
  12. Football LAB:仙台対徳島・10月17日レポート
  13. Football LAB:山形対仙台・10月11日レポート
  14. Football LAB:仙台対磐田・10月4日レポート
  15. Football LAB:大宮対横浜FC・10月24日レポート
  16. Football LAB:富山対大宮・10月21日レポート
  17. Football LAB:鳥栖対大宮・10月17日レポート
  18. Football LAB:大宮対八戸・10月10日レポート
  19. Football LAB:宮崎対大宮・10月4日レポート
  20. RB大宮アルディージャ公式:横浜FC戦のマッチレポート(プレス、負傷交代、得点場面)
  21. ベガルタ仙台公式:2026/27 J2第9節・磐田戦の記録と監督コメント
  22. ベガルタ仙台公式:五十嵐聖己選手プロフィール
  23. ベガルタ仙台公式:井上詩音選手プロフィール
  24. スポーツくじ公式:第1668回・仙台対大宮の対戦チームデータ

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