2026年11月3日(火・祝)、2026/27明治安田J2リーグ第15節で、FC今治が北海道コンサドーレ札幌をアシックス里山スタジアムに迎える。キックオフは14時50分。第1669回totoでは指定試合9番に組まれている。
僕がこの一戦で最も考えたいのは、札幌がアウェーで勝ち切れるのか、それとも今治が接戦へ持ち込むのかという点だ。
確認できた今季開幕戦の結果は、札幌が徳島に2-0で勝利、今治がいわきに1-2で敗戦。ただ、それだけで11月の両チームの力関係を決めるのは無理がある。対照的に、2025年の直接対決は2試合とも引き分けで終わっている。札幌を第一候補に置きながらも、僕が「0」を強く意識するのは、この勝ち切れなさの記録と、最新の勢いを判断するうえで残る不確かさがあるからだ。
以下は2026年11月2日10時40分(日本時間)を情報の基準にした試合前の展望。昨季の記録と今季の記録は分け、確認し切れていない近況を事実として断言しない。そのうえで、見えているプレーの特徴から今回の試合を考えていきたい。
昨季の直接対決は2度とも引き分け――勝ち切れなかったのはなぜか
まず振り返りたいのが、2025年J2リーグでの2度の対戦だ。ここには単なる「引き分けが2回」という結果以上に、今回の一戦を考えるヒントがある。
2025年6月15日、札幌のホームで行われたJ2第19節は2-2。 今治がパトリッキ・ヴェロンの得点で先制し、札幌は高嶺朋樹の2得点で逆転した。それでも今治は横山夢樹の終盤のゴールで追いついた。札幌は一度リードを奪い返したにもかかわらず、勝点3を確保できなかった。
この試合のFootball LABのレポートで興味深いのは、シュート数が札幌8本、今治22本だったことだ。それだけなら今治が攻撃回数で大きく上回ったと捉えたくなる。ところが同レポートに掲載された当該試合のゴール期待値は、札幌1.545、今治1.517と接近していた。
ゴール期待値はシュートの状況から得点の見込みを評価する指標であり、シュートの本数と同じものではない。22本対8本という差が、そのまま得点機会の質の大差にはなっていなかった。僕はここに、攻める回数と得点に結びつく攻撃は分けて考える必要があるという教訓を見る。ただし、これは2025年の1試合をFootball LABの定義で評価した数値であって、今季の攻撃力を示す平均値ではない。
2025年11月23日、今治のホームで行われたJ2第37節は1-1。 今回と同じアシックス里山スタジアムで、57分に今治のマルクス・ヴィニシウスが先制。札幌は81分、マリオ・セルジオのPKで追いついた。Jリーグ公式戦評では、札幌の前半の高い位置からの圧力、今治の途中出場選手による左サイドの打開が描かれている。
このときは今治がリードを守り切れず、6月の試合では札幌がリードを守り切れなかった。先に点を取った側がそのまま逃げ切るとは限らず、試合の後半にもう一度流れが動いたのが、2試合に共通する特徴だ。
もちろん、これらは昨季の別々の試合。監督も選手も試合環境も変わり得る。今回も引き分けになると短絡するつもりはない。それでも、どちらのクラブも相手を一方的に退けたわけではないという確認済みの履歴は、札幌を強い本命と決めつけない理由になる。
今治の昨季ホーム19試合――「負けにくさ」と「勝ち切れなさ」は別の話
今治のホームゲームをどう見るか。ここでは2025年J2の成績が参考になる。
JリーグのDigital Data Bookにある今治の2025年ホーム実績は、19試合4勝9分6敗、23得点25失点。無得点が7試合、無失点が4試合という内訳も確認できる。年間のJ2成績は13勝14分11敗、46得点46失点、11位だった。
目に留まるのはホーム19試合で9回の引き分けがあったことだ。勝利数は4にとどまる一方、接戦を引き分けに持ち込んだ試合も多かった。この数字を僕は「ホームだから勝てる」とは読まない。むしろ、勝利へ突き抜けられない試合が多かったと読む。その意味では、札幌勝利を本命とする見方と、引き分けを対抗に残す見方の両方につながる。
ただし重要な境界がある。これは2025年のJ2ホーム19試合についての数字であり、2026/27シーズンのホーム成績ではない。昨季に引き分けが多かったから今季の次戦でも引き分けが多い、と確率に置き換えることはできない。現在のチームが昨季と同じメンバーや守り方で戦う保証もない。
それでも、今回の会場で今治が札幌に先制した昨季11月の事実と合わせると、ホームの今治がまったく抵抗できない試合を当然視するのは危険だ。僕は札幌が試合を優位に進めることと、札幌が最後に勝ち切ることを別々に考えたい。
今季開幕戦の今治――連続失点を招いた背後へのボールと次のプレー
2026/27シーズンについて、試合結果とプレー経緯の両方を確認できる今治の材料は、8月9日の開幕節・いわき戦だ。結果はいわき2-1今治。今治にとってはアウェーでの敗戦だった。
ゲキサカの8月9日公開レポートを読むと、後半の短い時間帯に失点が重なった経緯が分かる。48分、いわきは自陣右側から今治の最終ラインの背後へ長いボールを送った。熊田直紀が今治の孫大河からボールを奪って先制点を決める。続く50~51分ごろには、いわきのゴールキックからつながったプレーで、西谷亮のシュートがポストに当たり、そのこぼれ球を熊田が押し込んだ。
異なる形の攻撃で、後半開始直後に2点を失ったことが、この試合のポイントだと僕は感じる。一つ目は最終ラインの背後への配球とその対応、二つ目は長いボールの後の競り合いや、こぼれ球に対する反応。単に「守備が弱い」と一言で片づけるより、どこで相手に次のプレーを許したかを見るほうが、試合の理解につながる。
55分、今治は梅木怜のシュートから得たPKをエジガル・ジュニオが決めて1点を返した。得点者がいることは事実だが、今治のこの日の得点はPKであり、流れの中からゴールを奪った証拠にはならない。同試合で中井卓大ピピがダブルボランチの一角として先発したことも報じられているが、これは8月9日の起用実績でしかない。
今治の開幕戦については、FootyStatsの当時の試合分だけを反映したチーム表示に、ボール保持率60%、シュート14本という数値もあった。保持時間やシュート本数があっても敗れているのは、プレーを持続することと失点を防ぐこと、そして得点することが別の課題だと分かる一例だ。ただしこれは今季14試合の平均ではなく開幕の1試合だけで、札幌との直接比較にも使えない。
11月3日に注目したいのは、札幌が長いボールを使うと決めつけることではない。仮に札幌が背後への配球やセカンドボールで前進してきたとき、今治が最初の競り合いの後まで組織的に対応できるかという観察点だ。8月の敗戦から浮かぶ問いではあるが、今も同じ弱点があると断定はしない。今治の指揮体制にもその後の変更を示す情報があるため、開幕戦の守り方を現在の状態と同一視できないからだ。
札幌の開幕戦2-0――好材料だが、今回の敵地戦を保証しない
札幌について本文で確認できる今季の開幕結果は、8月8日のホーム徳島戦で2-0勝利。J.LEAGUE Data Siteの公式日程・結果に掲載された結果だ。
同じ開幕節で今治は敗れ、札幌は無失点で勝利した。この限られた材料だけを比べるなら札幌が好スタートを切ったのは確かで、僕が札幌を第一候補とする理由の一つになる。
ただし、相手は今治ではなく徳島であり、試合も札幌のホーム開催だ。今治の開幕戦はいわきでのアウェー開催だった。違う相手、違う会場で行われた1試合ずつを並べただけでは、「札幌のほうが総合力で上」と証明できない。まして11月の敵地戦の結果を言い当てる材料にはならない。
札幌の公式選手紹介では、木實快斗が左利きのMFで、ボランチと左サイドバックに対応でき、左足の精度、前進する推進力、ボールを奪う能力を特徴として紹介されている。これはクラブ側が示したプレー像だ。仮に今回出場するなら、左足で相手の守備ラインを越す配球を出すのか、それとも中盤で奪って前へ運ぶのかを見たい。ただし、出場するかどうかも、どこに配置されるかも確認されていない。個人紹介をそのまま今回の札幌の戦術だと決めつけることは避けたい。
札幌がもしボールを前へ運び、今治を後退させる展開になっても、そこで得点まで結びつけられるかは別問題だ。昨季6月の今治戦ではリードを奪った後に追いつかれ、11月の対戦ではリードを許した後に追いついた。点を取ることと、試合終了まで優位を保つことは同じではない。このカードでは、リードを得た後の札幌の振る舞いまで見たい。
近況の表示は札幌優勢を示唆する。しかし判断を急げない
今治と札幌の現在地を判断するうえで、避けて通れないのが10月末時点の情報だ。
Jリーグ順位表やFootball LABの今治対札幌プレビューなどの検索結果上の表示には、第14節終了ごろの数字として、今治19位・3勝3分8敗、札幌9位・6勝2分6敗が現れていた。札幌については10月17日以降の4連勝・4試合連続無失点を示す表示もあった。これが情報基準時点までの記録と正確に一致するなら、札幌を本命にする方向へ判断は傾く。
一方、その対象時点のページ本文は直接照合できていない。閲覧できたページの一部は開幕直後の内容が残っており、検索表示がいつの版を反映しているかも完全には確認できなかった。したがって、僕はこれらの数字を確定した最新成績としては扱わない。複数の検索結果に同じ勝敗が見えても、元の公式試合結果を再掲しているだけなら、独立した根拠が増えたことにはならない。
さらに、札幌の今季アウェー成績が7試合2勝1分4敗という検索表示もあった。これが正しければ、札幌の総合的な順位や直近の勢いと、敵地で勝ち切る力との間に差があるかもしれない。だが、これも対象の本文を確認できておらず、実績として断定はできない。
ここがこの一戦の難しさだ。札幌の優位をうかがわせる近況情報と、アウェーへの不安をうかがわせる情報が、どちらも未確定のまま並んでいる。 僕は札幌が有力という方向性を弱い補助材料として受け止めるものの、引き分けを切り捨てられるほどの確証はないと考えている。
勝負の分かれ目は「先制後の試合運び」にある
昨季の2度の直接対決、今治のホームでの引き分けの多さ、今季開幕戦で起きた今治の連続失点。これらは別の時期・別の条件の話だ。それでも、今回の観戦ポイントとして一つの問いにまとまる。
先に点を取ったチームが、その後の時間をどう管理するか。
もし札幌が先制した場合、僕は札幌が追加点を狙う局面と、今治にボールを持たせる局面の切り替えを見たい。昨季6月の対戦では札幌がいったん逆転しても、今治が終盤に追いついた。今回の札幌がリード後に相手の攻撃をどこで止められるか。守備ラインの手前で奪えるのか、押し込まれてから対応するのか。ここに「2」と「0」の分岐があると思う。
反対に今治が先制した場合、昨季11月の今治ホーム戦と同じく、札幌の反撃を受ける展開も想像できる。そこで大切になるのは、ただ人数をかけて守ることではない。クリア後のボールを拾えるか、相手に続けて攻撃させないか。いわき戦で見たセカンドボールへの対応というテーマも、札幌の実際の攻撃パターン次第では関係してくる。
どちらも得点できず時間が進むなら、引き分けの重みは増していく。ただし「終盤まで無得点なら引き分け」と機械的に予想するわけではない。昨季の直接対決では、むしろ終盤に得点が入り、リードしていた側が追いつかれている。最後まで試合の形が変わり得るカードとして見るほうが自然だろう。
僕が特に注目したいのは、後半開始からの守備の準備と、リード後のセカンドボール回収だ。開幕戦で今治が後半の立ち上がりに失点したことは確認できる。そこが今も問題なのかは未確定だが、札幌の攻撃が始まった瞬間に今治の守備がそろっているか、逆に今治が奪った後に前へ運べるかは、試合を見れば確かめられる。試合後には、先制側が次の攻撃をどう処理したかを振り返りたい。
僕の最終予想――本命は「2」、対抗の「0」との差は小さい
第1669回toto、今治対札幌の予想順位は次のとおりだ。
- 本命:2(北海道コンサドーレ札幌の勝利)
- 対抗:0(引き分け)
- 第3候補:1(FC今治の勝利)
本命を札幌勝利とする理由は、本文で確認できた今季開幕戦の結果では札幌が勝利、今治が敗戦だったこと、今治の昨季ホーム成績には勝ち切れなかった試合が多かったこと、そして確定データではないものの10月末の近況表示が札幌優勢を示唆していることだ。確認の強さが異なる材料を同じ重みで足し合わせず、最後の近況情報はあくまで補助として扱った。
ただ、僕にとって「2」は強い本命ではない。札幌の開幕勝利はホームでの結果だし、今治の昨季ホーム成績だけで今年の力量は測れない。最も重要な直近成績を完全には検証できていないことが、判断の確からしさを下げている。
対抗を引き分けとする理由は、2025年の直接対決2試合がどちらも引き分けで終わったこと、今治の2025年ホーム19試合で9分という記録があること、そして札幌の敵地成績には不安を示す未照合の情報もあることだ。昨季の記録を今年の確率へ変換することはできない。それでも、札幌が試合の主導権を握っても最後まで勝ち切れるとは限らない、という疑問は残る。「2」と「0」の差は小さいと見る。
今治勝利を第3候補に置いた理由も、今治の可能性を否定しているからではない。今回はホーム開催で、昨季11月の札幌戦では実際に先制している。今季開幕戦でもPKからではあるがエジガル・ジュニオが得点を記録した。今治が先制し、守備とボール回収を安定させる展開なら勝利の道はある。ただし、2026/27シーズンの直近の改善度や今節の起用状況を十分に確認できず、「1」を上位に引き上げるだけの強い現在の根拠は得られていない。
予想の確からしさは低い。 とりわけ札幌の直近連勝やアウェー成績が事実と異なれば、札幌本命を支える理由の一部は崩れる。だからこそ、順位だけを見て一方的な決着を想像することはしない。
札幌本命が崩れるとしたら、どんな試合か
最も警戒したいのは、札幌が攻勢をかけても得点できず、今治がホームで試合を落ち着かせていく展開だ。今治がセカンドボールを拾い、札幌に連続攻撃を許さず、得点機会を少しずつ積み上げていくなら、昨季の接戦と同じく試合が拮抗する可能性がある。これは今治の今季の確定した強みではなく、今治が満たせば札幌本命が揺らぐ条件として考えている。
札幌が先制したあとも安心はできない。相手の反撃を止められず、押し込まれた末に同点にされるなら、昨季6月に見たような結末に近づく。逆に今治が先制しても、2025年11月の対戦が示したとおり、札幌には追いつくシナリオがあり得る。結局、先制点だけではなく、その後の守備と攻撃のつながりが結果を分けると僕は考える。
また、今治の戦い方を8月の開幕戦だけで定義するのも危険だ。シーズン途中の指揮体制の変化を示す告知はあるものの、ここでは今節の監督・先発・欠場者まで確定できていない。現在の選手配置が開幕時とは異なるなら、いわき戦で露呈した対応をそのまま札幌戦の弱点だとみなすことはできない。
まとめ――「札幌優勢」と「札幌が勝ち切る」は分けて考える
第1669回totoの今治対札幌は、札幌勝利を本命としつつ、引き分けをかなり意識する一戦だ。
札幌は今季開幕戦を無失点で勝っている。一方で、直接確認できる昨季の今治との2試合はともに引き分けだった。今治にはホームで勝ち切れない試合が多かったという昨季の記録があるが、その記録は今季のホーム戦を保証しない。札幌の勢いや敵地での成績を示す直近の情報にも未確認の部分があり、優劣を強く断定する根拠はまだ足りない。
僕が試合中に追いかけたいのは、どちらが先制するかだけでなく、先制後に相手の次の攻撃をどう抑え、ボールをどこで回収するかだ。今治の守備が後半の立ち上がりに整っているか。札幌は優位な時間帯を得点に結びつけ、リード後も相手へ主導権を渡さずにいられるか。そこを見れば、この予想が当たったかどうかだけでなく、なぜその結果になったのかまで考えられる。
僕の結論は、本命「2」/対抗「0」/第3候補「1」。 ただし、「2」と「0」の差は小さいという留保をつけておきたい。
参考資料
記事で使用した主な記録・レポートは以下のとおり。2025年のデータは昨季、2026年8月のデータは今季開幕時点のものとして区別している。





