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新潟vs富山を徹底分析予想|ホーム7戦全勝とアウェー5勝、勝敗を分けるのは?【toto第1668回】

試合別予測

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2026年10月31日(土)、デンカビッグスワンスタジアムでアルビレックス新潟とカターレ富山が対戦する。2026/27明治安田J2リーグ第14節、toto第1668回の対象カードだ。キックオフは14時。第13節終了時点で新潟は2位、富山は3位。勝点差は4で、上位争いの力関係を測るには見逃せない一戦になる。

この試合には、ひと目で分かる対立軸がある。新潟は今季ホーム7試合で7勝。富山は今季アウェー6試合で5勝。 普段のJ2なら、これほどホームに強いチームを前にしてアウェーチームの勝利を本命にするのは勇気がいる。しかし、今季の富山は単なる「粘って勝点を持ち帰るチーム」ではない。シュート数、パス数、ペナルティエリアへの進入回数という攻撃の土台が強く、アウェーでも相手陣内へ入っていく力を持っている。

対する新潟は、数字の上では意外な姿を見せる。2位なのに総得失点差はマイナス。ボール保持率もリーグ上位ではない。それでもホームでは勝ち続けている。首位仙台に先制を許しながら逆転した前節は、速い攻守の切り替えと得点場面の効率の良さが勝敗を左右した。数字の強さと、実際に勝ち切る強さが一致しないのが、このカードの面白さだ。

僕の確定したtoto予想は、本命「2=富山勝利」、対抗「0=引き分け」、第3候補「1=新潟勝利」。ただし、これは新潟のホーム7連勝という非常に強い反証を抱える予想でもある。なぜ富山を上に見たのか。そして、どんな試合になれば逆の結果が起きるのか。結果だけではなく、得点機会の作り方、相手の前線守備への対応、欠場者、試合の流れまで順に確認したい。

  1. 現在地・順位・成績|2位と3位でも、チームの形は対照的
    1. 1.第13節終了時点の成績
    2. 2.順位だけで本命を決めない理由
  2. ホームチーム分析|アルビレックス新潟は「少ない好機を勝点に変える」
    1. 1.今季の新潟が持つ勝負強さ
    2. 2.攻撃の中心人物と、富山戦で求められる動き
    3. 3.気になるのは守備の許容回数
  3. アウェーチーム分析|カターレ富山は「押し込む量」が際立つ
    1. 1.攻撃指標に表れる今季の富山
    2. 2.敵地でも変わらない大胆さ
    3. 3.中心選手と攻撃の出口
  4. 最近5試合を深掘りする|結果とxGが教える別々のこと
    1. 新潟|実際の直近5試合の結果
    2. 富山|実際の直近5試合の結果
    3. 今回のxGデータの読み方
  5. 今年の直接対決|富山が2戦2勝、ただし別大会の結果
  6. この試合最大のポイント|新潟が富山の前進を止め、その先にあるスペースを使えるか
  7. 重要データを今回の対戦に結びつける
    1. 1.新潟のホーム7勝0分0敗と富山のアウェー5勝0分1敗
    2. 2.富山の20.5本に対する新潟の12.2本――シュートの供給量
    3. 3.ペナルティエリア進入:富山19.3回、新潟9.5回
    4. 4.パス:富山580.9本、新潟384.2本――保持から攻撃へ進めるか
    5. 5.新潟21失点、富山12失点――守備の持続力
    6. 6.富山の被シュート11.4本と新潟のクリア32.6回
    7. 7.仙台戦:新潟のxG0.497、シュート9本で2得点
    8. 8.札幌戦:富山のxG1.045、シュート18本で無得点
    9. 9.セットプレーの頻度と過去の直接対決
  8. 専門分析1|富山のビルドアップと新潟のプレスの噛み合わせ
  9. 専門分析2|PA侵入19.3回の富山を、新潟の最終ラインは止められるか
  10. 専門分析3|サイドの背後とクロス、セットプレーは別々に考える
  11. 専門分析4|トランジションと交代カードが勝負を変える
  12. 注目マッチアップ1|若月大和・マテウス モラエス vs 富山の3バック
  13. 注目マッチアップ2|布施谷翔と新潟の右サイド守備
  14. 注目マッチアップ3|谷本駿介・竹中元汰 vs 白井永地・新井泰貴
  15. 主力選手・欠場情報・予想先発|確定情報と可能性を分ける
    1. 1.新潟の選手状況
    2. 2.富山の選手状況
    3. 3.予想先発について
  16. 日程・連戦・天候|90分の前後も勝負を変える
  17. 3つの試合展開|先制点の方向で何が変わるか
    1. 1.新潟が先制した場合
    2. 2.0-0が長く続いた場合
    3. 3.富山が先制した場合
  18. スコア予測|0-1が最上位、1-1と0-2が続く
  19. 僕の最終予想|本命は富山勝利、信頼度はD
  20. 本命にする理由|攻撃の再現性と失点の少なさを重く見る
  21. この予想が外れるなら|2つの明確な条件
    1. 条件1.新潟のカウンターが富山の背後を繰り返し取る
    2. 条件2.富山がシュートを増やしても中央で決め切れない
  22. 僕が一番見たいところ|前半30分までの富山のPA侵入ルート
  23. 試合後に答え合わせしたい仮説|PA進入数と決定機の関係
  24. まとめ|富山を推す。それでも新潟のホームの強さが試合を難しくする
  25. 参考データ・確認資料

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現在地・順位・成績|2位と3位でも、チームの形は対照的

1.第13節終了時点の成績

項目アルビレックス新潟カターレ富山
順位2位3位
勝点2622
試合数1313
勝-分-敗8-2-36-4-3
得点1923
失点2112
得失点差-2+11
ホーム成績7勝0分0敗1勝4分2敗
アウェー成績1勝2分3敗5勝0分1敗

2026年10月25日更新のJリーグ公式順位表と、Football LABの対戦プレビューを参照した。ホーム/アウェー成績は全13試合の内訳であり、全期間の得点・失点とは別に見る必要がある。

新潟は勝点26で首位仙台の27に迫る一方、19得点21失点。得失点差がマイナスでも2位にいるのは、勝利を積み上げる能力が高いからだ。7回のホームゲームをすべて勝ち切った事実は無視できない。ホーム平均得点は約1.7、平均失点は約0.7。一方、アウェーでは平均失点が約2.7へ膨らんでいる。新潟の勝点の多くはビッグスワンで生まれた。

富山は23得点12失点。新潟を4点上回る得点数に対して、失点は9点少ない。得失点差の開きは13点もある。アウェー成績は5勝1敗、平均得点2.0、平均失点0.5。勝ち点の獲得場所が新潟と逆方向に偏っている。だから、ホーム無敗対アウェー5勝という見出しは、単なる宣伝文句ではない。

2.順位だけで本命を決めない理由

「2位のホームチームが3位を迎える」とだけ書けば新潟優勢に見える。ところが、攻撃の過程まで分解すると富山に利点がある。新潟のボール保持率は45.0%、富山は53.8%。1試合平均のシュートは新潟12.2本に対して富山20.5本。相手ゴール前に入る回数も富山が多い。この差は、単に順位表を読むだけでは分からない。

反対に、得失点差が大きいから富山の勝利が決まるとも言えない。新潟はシュート数で押されても勝てる。前節の仙台戦ではボール保持率39%、シュート9本で2得点を挙げた。富山は札幌戦で18本のシュートを放ちながら0-1で敗れた。良い攻撃を作ることと、90分で勝ち切ることの間には距離がある。 この距離をどう読むかが試合分析の出発点になる。

ホームチーム分析|アルビレックス新潟は「少ない好機を勝点に変える」

1.今季の新潟が持つ勝負強さ

船越優蔵監督のチームは、現在の4-2-3-1を軸にしながら、相手の出方によって守備の位置と攻撃速度を調整する。直近の仙台戦、鳥栖戦ともに公式記録の基本布陣は4-2-3-1だった。最前線に若月大和、その近くにマテウス・モラエス、シマブク・カズヨシ、大澤朋也らを置く構造が見られる。最終ラインでは関口正大、ジェイソン・ゲリア、加藤徹也、早川史哉が最近の試合で重要な役割を担っている。

ここで注目したいのは、チームを「ボールを保持して押し込む側」と決めつけないこと。Football LABのチームスタイル指標ではロングカウンターの指数が64、左サイド攻撃の指数が53。保持率45.0%、パス384.2本、30メートルライン進入30.6回という数字と合わせると、長い時間の保持に頼らず、奪った後に前進する場面を作る傾向が見える。ただし、スタイル指数は発生回数や成功確率そのものではない点に注意したい。

仙台戦では先制された後も試合を投げず、シマブクの同点弾、関口の逆転弾で2-1とした。シーズンのホーム7戦全勝は、こうした実戦的な対応力を裏付ける。船越監督も仙台戦後、ホームの声援がチームを押し上げている趣旨を語り、富山戦へ強い意欲を示している。一方で、相手より多くの機会を作れていない試合があるため、この勝負強さが常に同じ形で再現されるとは限らない。

2.攻撃の中心人物と、富山戦で求められる動き

今季の得点ではマテウス・モラエスが6点でチームの柱。シマブク・カズヨシは3点、若月大和は2点。白井永地は3アシストを記録しており、攻撃の起点として見逃せない。マテウス・モラエスはボールを前進させた後に仕事ができる選手であり、ゴール前の決定力だけでなく、前線で相手を背負う・守備を引きつける役割も重要だ。

富山が3-4-2-1を使うと、外側のレーンを守るウイングバックと、新潟のサイドバックが駆け引きする。新潟の狙いは、富山が前から来た瞬間に相手の背後へボールを出し、若月やサイドの選手が加速する形だろう。富山の後方が広がったところでモラエスに収める展開が作れれば、試合を自分たちの得意なテンポへ持ち込める。

新潟が必ずしも中央に人を集める必要はない。むしろ、最初から中央で短いパスをつなぎすぎると、富山が得意とする前線でのプレッシャーを受けやすい。サイドへの大きな展開と、そこからの折り返しを組み合わせたい。新潟公式の試合紹介でも、富山のプレスをロングボールで外すことと、サイドの空間を利用することが勝負の鍵として挙げられている。

3.気になるのは守備の許容回数

新潟の13試合21失点は、2位としてはかなり多い。1試合平均のクリアは32.6回、タックル19.8回で、相手の攻撃を受ける場面自体が少なくない。Football LABの平均被ゴール期待値も1.385。実際の平均失点約1.62がそれを上回る。

10月17日の大分戦では1-5の大敗を喫した。ただし、この試合を「大分が圧倒的に機会を作ったから5失点した」と単純化するのは危険だ。Football LABの被xGは1.863。大量失点という結果の重さと、個々のシュート機会の質は同じものではない。新潟はシュート21本を放って1得点だった。局面の決着が反対へ振れた試合の一例と捉えたい。

富山のようにシュートを多く作るチームに対して、最後のブロックで跳ね返すだけでは負担が増える。とくにセカンドボールの回収が遅れると、相手の連続攻撃を許す。新潟の守備が問われるのは、1度のクリアではなく、クリアした後に自分たちの攻撃へ移れるかどうかだ。

アウェーチーム分析|カターレ富山は「押し込む量」が際立つ

1.攻撃指標に表れる今季の富山

安達亮監督の富山は、近況の公式スターティングメンバーで3-4-2-1を採用している。3バックの前に中盤の選手を配置し、サイドには上下動できる選手を置く。前線は中央のターゲットと2人のシャドーを組み合わせて、パス交換と素早い動き出しで相手の守備ラインをずらす。

Football LABのシーズン統計は明快だ。シュート20.5本、枠内シュート7.6本、パス580.9本、30メートルライン進入52.3回、ペナルティエリア進入19.3回はいずれもリーグ1位。クロス18.4本とコーナーキック6.6本も上位に入る。多くの回数で相手陣地に入り、シュートまでたどり着いている。その一方、被シュート11.4本と、相手に決定機を作らせない基礎も整っている。

この数字の読み方は重要だ。シュート数が多いから必ず毎回3点取れる、という意味ではない。シュート成功率は8.2%でリーグ14位。大量のシュートを放ちながら、わずかな得点に終わる試合はあり得る。得点確率の低いシュートが混じれば、数は増えてもゴールは伸びない。そのため、今回は「何本打ったか」に加え、「ペナルティエリアのどこで、どんな体勢で打ったか」を重視したい。

2.敵地でも変わらない大胆さ

富山はホーム1勝4分2敗に対し、アウェー5勝0分1敗。この極端な違いは、相手の前進に反応して空いたスペースへ入る能力の高さを示唆している。ボールを持てることだけが特徴ではない。攻撃の切り替えでも得点機会を生む。Football LABではショートカウンター、ロングカウンターの指数もそれぞれ53、61と高く、敵陣ポゼッションの指数69、中央攻撃の指数70と併せて多面的な攻撃を実行している。

10月21日の大宮戦は3-0。富山は40.6%の保持率ながら18本のシュートを放ち、相手のシュート15本に対して3得点を奪った。主導権を保持率だけで定義すると、この試合の強さを読み違える。富山は、持って押し込む局面も、相手に持たせてから攻め切る局面もある。新潟が長いボールで富山の圧力を外したとしても、その次の守備への移行を富山が整えられれば、再び敵陣に入っていくことができる。

3.中心選手と攻撃の出口

今季の得点では古川真人5点、吉平翼4点、國武勇斗3点。キム・テウォンも3点と、得点源は1人に限定されない。チャンスクリエイトでは髙橋馨希が32、谷本駿介が26、吉平翼が25と、得点直前の動きに関与する選手が複数いる。FW古川が中央で相手DFを引きつければ、後方から出てくる選手やシャドーが違う場所を使える。

岡本將成は最終ラインで重要な存在だ。前回の新潟戦では得点も記録し、古巣との対戦という背景もある。サイドでボールを運ぶ布施谷翔も見逃せない。前の選手に届けるパスだけでなく、相手が外側へ寄ったときに中央へ運ぶ動きが富山の攻撃を連続させる。

ただし、直近の札幌戦では0-1で敗れた。富山はシュート18本、枠内7本、CK10本、保持率60.6%を記録しながら得点できなかった。対する札幌はシュート5本、xG0.235で1得点。富山のxG1.045は相手を上回ったが、試合は逆の結果になった。押し込めば必ず勝てるわけではないという教訓を、富山自身が前節に得ている。

最近5試合を深掘りする|結果とxGが教える別々のこと

新潟|実際の直近5試合の結果

日付会場対戦相手結果(新潟から見た得点)xG:新潟xG:相手
10月25日ホーム仙台○ 2-10.4970.688
10月21日ホーム鳥栖○ 2-10.8451.740
10月17日アウェー大分● 1-51.5401.863
10月11日アウェー湘南△ 1-10.8981.525
10月3日ホーム徳島○ 2-11.4580.796

直近5試合は3勝1分1敗、8得点9失点。勝点10を得ている一方、失点が得点を上回っている。5試合のうち4試合で相手に得点を許した。大量失点の大分戦が数字を押し上げているとはいえ、無失点で終わった試合がないことは見落とせない。

さらに、仙台戦と鳥栖戦の合計は4得点、xGはそれぞれ0.497と0.845。シュート機会の質から見れば、必ずしも4得点に相当する攻撃を安定して生み出していたわけではない。とくに首位仙台との試合は、相手がボールを保持し、新潟が相対的に少ないチャンスを決めた。シマブクと関口が機会を仕留めたことは、勝利を喜ぶうえで重要な事実である。ただ、同じ少ないxGで次も2点取れると前提にするのは危険だ。

10月17日の大分戦では新潟が21本のシュートを記録しながら1得点にとどまった。ここも対照的で、攻撃機会が増えたのに敗れた。新潟の攻撃は、機会の総数だけで勝敗が決まる形ではない。チャンスを作る場所、前線の数、失点後の守備の位置が90分の結果に大きく関わっている。

僕は、仙台戦の逆転勝ちを高く評価する一方で、2-1という数字だけから「攻撃が完全に上向いた」とは判断しない。富山は仙台より多くのシュートを放つ傾向があり、ボールを失った後も素早く奪い返す可能性がある。新潟が仙台戦のように劣勢で耐えながら効率よく決められるか、それとも富山に押し込まれる時間が長くなってしまうか。両方の展開を準備しておく必要がある。

富山|実際の直近5試合の結果

日付会場対戦相手結果(富山から見た得点)xG:富山xG:相手
10月25日ホーム札幌● 0-11.0450.235
10月21日アウェー大宮○ 3-01.8701.376
10月17日ホーム湘南△ 1-12.4721.264
10月11日ホーム宮崎△ 1-10.9591.386
10月3日アウェー甲府○ 2-11.2250.681

富山の直近5試合は2勝2分1敗で、7得点4失点。新潟より勝点は少ないが、失点は5つ少ない。札幌戦を除いて毎試合得点し、2試合で複数得点を記録している。ただし、湘南戦ではxG2.472で1得点。作った機会をスコアへ変え切れなかった試合がある。大宮戦ではxG1.870から3得点を挙げた。どちらも「xGが高い=実際のゴールも同じだけ入る」わけではないことを示す。

富山の良さは、相手に押し込まれても攻撃が消えないことだ。大宮戦は相手のパス674本に対して富山404本、保持率40.6%。それでも相手ゴール前への進入とシュートを作れている。これは新潟と対戦するうえで大きな材料だ。新潟が中盤でボールを回し、富山があえてボール保持を譲る形になったとしても、富山の攻撃力がゼロになるわけではない。

逆に、札幌戦の18本のシュートと敗戦は注意点。札幌戦で富山は17回ペナルティエリアへ進入し、CKを10本獲得したが得点できなかった。機会を作る工程と、決め切る工程を分けて見る必要がある。新潟が最後のゴール前を集中して守り、富山に角度のないシュートを打たせる形になれば、富山の優位はスコアに表れない可能性がある。

今回のxGデータの読み方

上の試合別xGは、両チームとも実際の国内リーグ直近5試合と、予想モデルで分析した5試合が一致している。xGが確認できない最新試合を飛ばして、古い試合を採用したケースではない。Football LABの同じ「ゴール期待値」系列を使っており、両チームのxGと被xGを異なる算出元からつぎはぎしていない。

xGは「そのシュートが得点になる見込み」を、シュート位置や状況に基づいて評価する指標だ。ゴール数の言い換えではなく、相手に勝つ確率そのものでもない。今節の記事では、0.497のxGで2点を取った新潟と、1.045のxGで無得点だった富山を見比べて、チャンスの質と決定力を別物として扱う。定義の異なる被シュートの質やGKのセーブ指標を混ぜて、数値を都合よく調整しない。

今年の直接対決|富山が2戦2勝、ただし別大会の結果

2026年には、今回のリーグ戦に先立って両者が2度対戦している。いずれも明治安田J2・J3百年構想リーグであり、今回の2026/27J2リーグとは異なる大会の試合だ。直近リーグ戦5試合の成績には含めていない。

日付大会会場結果
2026年3月20日J2・J3百年構想リーグ新潟ホーム新潟2-3富山
2026年4月29日J2・J3百年構想リーグ富山ホーム富山2-0新潟

3月20日の対戦では、富山がセットプレーを絡めて前半に3得点。坪井清志郎が2得点、岡本將成もゴールを決めた。新潟は後半にマテウス・モラエスと笠井佳祐が追い上げたが、2-3で敗れた。4月29日も富山が2-0で勝利し、布施谷翔と坪井が得点。過去2戦のスコアは富山が計5得点、新潟が計2得点という結果だった。

この対戦で注目したいのは、得点した選手だけではない。3月の試合では、新潟が一度セットプレーで崩れると、前半のうちに大きなリードを作られた。4月の試合では富山がシュート19本、新潟は6本という記録。相手を押し込む量でも富山が上回った。富山が新潟に対して、直線的な速攻だけでなく、セットプレーや継続的な攻撃で優位を作れることが示された。

とはいえ、この2試合の結果を「今回も富山が勝つ証拠」とは考えない。大会、時期、選手の状態、チームの形が違う。現在の新潟は4-2-3-1を基本にホームで7連勝中。3月の試合から新しい積み重ねがある。一方の富山もメンバー変更と負傷者を抱える。過去対戦は勝敗の結論ではなく、今回検証すべき戦術的な材料として使う。

この試合最大のポイント|新潟が富山の前進を止め、その先にあるスペースを使えるか

僕が今回の中心テーマに据えるのは、富山が相手陣地に入ってくる最初の流れを、新潟がどこで断ち切れるかだ。

富山の平均パス580.9本、30メートルライン進入52.3回、ペナルティエリア進入19.3回という数値は、相手コートで時間と回数を作れることを示す。相手を押し込んでからシュートを放つ形が多いだけでなく、ボールを失っても素早く回収すれば、二度目三度目の攻撃を続けられる。ここが新潟にとって最も厄介だ。

新潟は反対に、相手を高い位置で止めた後の一撃に魅力がある。ロングカウンターのスタイル指数64を持ち、直近2試合はホームで2-1と勝った。守備で耐えて、ボールを奪い、最初の縦方向のパスを通せれば、富山の背後に空間が生まれる。新潟が7連勝したホームの雰囲気は、こうした数少ないチャンスを決める後押しになるだろう。

ただし、富山は守備のためだけに下がるチームではない。奪われても即座に相手の選択肢を絞り、攻撃を押し返してくる可能性がある。新潟のクリアが短く、富山に拾われ続ければ、守備時間が増える。大切なのは「新潟のカウンターが出るか」だけではない。そのカウンターが相手の再攻撃を止めるほどの前進になるかだ。

この問いに対して、富山が中盤で回収し続けるなら、予想どおり「2」へ近づく。一方、新潟が富山の前線の外側を一発で越えてしまうなら、ホーム7戦全勝の強さが前面に出てくる。1試合の勝敗は、その小さな攻守の境目で大きく変わる。

重要データを今回の対戦に結びつける

1.新潟のホーム7勝0分0敗と富山のアウェー5勝0分1敗

数字だけを並べれば拮抗している。ただし、新潟がホームで全勝しているのに対し、富山はアウェーで5勝。新潟が相手に持たせる時間を増やすと、富山は普段どおり敵陣へ入っていける可能性が高い。この試合は一般的なホームアドバンテージを機械的に加えるより、両チームの実際の戦い方を優先して読みたい。どちらも慣れた勝ち方を持つからこそ、先制点の価値が大きい。

2.富山の20.5本に対する新潟の12.2本――シュートの供給量

富山の1試合平均シュートは20.5本、新潟は12.2本で、差は8.3本。富山は量で相手を押せる。新潟が持ち前の集中力で対応できても、危険な場所からのシュートを何度も打たれるようなら失点確率は上がりやすい。新潟は守備側のシュートを少なくすると同時に、富山のシュートを無理な角度へ誘導したい。

3.ペナルティエリア進入:富山19.3回、新潟9.5回

PA内への進入回数は、外からミドルシュートを打つのか、ゴール近くまで運べるのかを考える手掛かりになる。富山の19.3回はリーグ1位、新潟の9.5回は15位。今回、富山がPAへ多く進入できれば、GKバウマンが出てくる場面や、新潟のDFが自陣で守る回数が増える。逆に、新潟が富山をPAの外側へ押し返せば、この差は結果に直結しなくなる。

4.パス:富山580.9本、新潟384.2本――保持から攻撃へ進めるか

富山はパス本数がリーグ1位。新潟は16位だが、少ないパスから早く攻める選択もできる。比較の焦点は「何本つないだか」ではなく、「富山が相手の守備ブロックを動かせたか」。新潟が中央を締めて外へ追い出し、クロスを処理できれば、富山の長い保持は時間を使わせるものに変わる。一方、富山が縦パスを通して新潟の中盤と最終ラインの間へ入れれば、保持の質は一段上がる。

5.新潟21失点、富山12失点――守備の持続力

13試合で9失点の差がある。得点が必要な終盤に、新潟は相手の反撃を止め切れるか。富山は先にリードしたとき、自分たちの守備を整理できるか。今季の失点数だけを根拠に富山の守備を無条件で高く評価するのは避けたいが、試合が終盤まで1点差で進んだ場合の差として重要になる。

6.富山の被シュート11.4本と新潟のクリア32.6回

富山は相手のシュートを1試合平均11.4本に抑えている一方、新潟は平均32.6回のクリアを記録。いずれも試合の主導権を考える材料だ。富山がボールを保持し、奪われた直後も守備を整えられれば、新潟の速攻は単発で終わる。新潟はクリアした後の最初の受け手を明確にして、相手の二次攻撃を避けたい。

7.仙台戦:新潟のxG0.497、シュート9本で2得点

これは新潟の勝負強さを示す試合だった。ただし、シュート数とxGの小ささを踏まえると、今回も同じ決定率を前提にはできない。富山にとっては、前半で相手の鋭い攻撃を2、3回受けたとしても慌てず、攻撃の供給量を維持することが重要になる。新潟にとっては、限られたチャンスを無駄にしないことがより重要になる。

8.札幌戦:富山のxG1.045、シュート18本で無得点

対戦相手の札幌はxG0.235、シュート5本で1得点だった。富山は敵陣で押し込めても、相手のシュート一本で負けることがある。新潟が守備からの反撃で「最初の一本」を沈める試合は十分にあり得る。富山の本命判断に対する大きな反証として、この試合は忘れてはいけない。

9.セットプレーの頻度と過去の直接対決

富山のCKは1試合平均6.6本、富山は3月の新潟戦でセットプレーに絡めて前半3点を奪った。新潟も攻撃セットプレーからシュートに至る割合は28.7%で、相手に返す力がある。今節のCKの本数だけで優劣は決まらないが、どちらが最初の競り合いとこぼれ球を取るかは結果に直結する可能性がある。

専門分析1|富山のビルドアップと新潟のプレスの噛み合わせ

ボールを後方から運ぶビルドアップは、富山にとって攻撃の土台の一つだ。3バックが横幅を取り、中盤の谷本駿介や竹中元汰が受ける位置を変えながら、ウイングバックとシャドーへパスを届ける。相手の守備が一方向へ寄った瞬間、逆サイドや中央の間にスペースが生まれる。富山のパス580.9本という平均値の中身を読むなら、「誰が何本通したか」よりも、「中央を経由して敵陣の深い場所へ進めたか」が大切だ。

新潟には、富山のビルドアップを切る手段がある。最前線の若月が相手センターバックへのパスコースを制限し、両サイドの選手が外への出口を絞れば、富山に浮き球や苦しい縦パスを選ばせられる。そこを白井や新井が奪い、モラエスへ前進できれば理想的だ。ただ、相手の3バックに対して新潟が前線から人数をかけ過ぎると、富山は中盤に空いた選手を使いやすくなる。

その意味で、プレスの高さは重要だ。新潟が常に前から奪いにいくのではなく、相手の足元に入った瞬間だけ狙う形にすれば、背後のスペースを守りやすい。富山がそこを外した瞬間、新潟のDF陣は後ろ向きに走らされる。富山のパスワークが勝つのか、新潟の最初の守備が勝つのか。ここが攻撃の主導権を決める。

また、富山は大宮戦で保持率40.6%でも3点を取っている。「富山は絶対にボールを持ち続ける」という固定観念は持たない。相手のプレスを引きつけた後、縦に急ぐ選択もできる。新潟が保持率で勝っていても、後方から前進できていないなら実質的な優勢とは呼べない。

専門分析2|PA侵入19.3回の富山を、新潟の最終ラインは止められるか

ペナルティエリアに入るという行為は、相手ゴールに近い位置で選択肢を作ることに等しい。富山は1試合平均19.3回、新潟は9.5回。この差は攻撃回数のわずかな違いではなく、危険な区域に届く頻度の違いとして重要だ。新潟はタックル、クリアともに多いチームだが、その強さを発揮する前に相手を止められるかが問われる。

富山がPA周辺でボールを持ったとき、古川が中央のDFを引きつけ、吉平や布施谷らが間へ走り込む。新潟のセンターバックが前へ出てしまうと、その背後を狙われる。逆に新潟のラインが低くなり過ぎれば、クロスやミドルシュート、こぼれ球への再攻撃を許す。守備陣には「誰が出て、誰が残るか」という役割分担が必要になる。

GKバウマンの役割も大きい。PA内へのスルーパスには前へ出る判断が求められ、クロスには出るか残るかの判断が問われる。ただし、バウマン個人の直近のセーブ数だけで今節の失点を予測することはしない。どの位置から、どれほど自由にシュートを打たれるかは、GKの前にいる選手の仕事にも左右される。

反対に富山のGK平尾駿輝にも、違う難しさがある。新潟の速攻で前線に抜け出されると、富山は一度のピンチで大きな判断を迫られる。札幌戦の敗戦を見ても、押し込んでいた側が少ないシュートで失点する展開は現実に起こる。攻撃量で優位な富山にとっても、後方のリスク管理は本命を支える条件になる。

専門分析3|サイドの背後とクロス、セットプレーは別々に考える

新潟公式の事前紹介でも、富山のサイドの空間を突く必要性が強調されている。富山がウイングバックを高い位置に出せば、その背後は攻撃の出口になる。新潟の関口やサイドの選手が前方へ正確に送れれば、富山の3バックを横に広げられる。単に長いボールを蹴るだけでは相手に回収されてしまうので、受け手の走る方向と、周囲の味方が近くにいることが条件だ。

一方の富山は、クロス18.4本、CK6.6本と、外側からゴールへ近づく手段が豊富だ。新潟は平均CKが3.5本でリーグ20位。セットプレーの供給量では富山のほうが多い。とくに富山が相手の守備を左右へ揺さぶった後、サイドにできる一対一を活用できれば、新潟の最終ラインに横の移動を強いることができる。

ただし、クロス本数だけで攻撃の優劣を決めるのは避けたい。クロスを上げても、中央に味方が少なかったり、相手DFが正面で余裕を持って対応できたりすれば、決定機にならない。富山がサイドを攻略した先で、折り返しを受ける選手が適切な場所にいるかを見る必要がある。

セットプレーはさらに別の話だ。3月の直接対決では富山が前半のセットプレーで3点を生んだ。しかし、今季の新潟はその後の大会で多くの試合を経験している。過去のCKからの失点をそのまま今節に当てはめることはできない。今度は新潟が最初の競り合いを勝つか、GKの前でこぼれ球を拾えるか。ゴール前の配置が変わっていれば、過去とは異なる結末も考えられる。

専門分析4|トランジションと交代カードが勝負を変える

トランジションとは、ボールを奪った直後・失った直後の攻守の切り替えだ。この試合では両チームがそこを攻撃の武器にできる。新潟が富山の高いポジションを利用し、速いカウンターを出す。富山がそのカウンターを止め、再び新潟陣内に入る。見た目には同じボールの奪い合いでも、どちらが次の一手を先に出すかによって得点場面が変わる。

新潟は前節の仙台戦で途中交代を行いながらリードを守り切った。公式の交代記録を見ると、笠井佳祐、古長谷千博、桑山侃士らが選択肢になっている。富山も札幌戦で國武勇斗、坪井清志郎、小川慶治朗らを控えに置いており、試合の後半に前線の種類を変えられる。先発でなかった選手を「欠場」と決めつけず、戦況に応じたカードと捉えるべきだ。

同時に、中3日で次節が控える日程も考えたい。10月31日の試合が終わると、11月3日に新潟は甲府、富山は仙台と対戦する。終盤の交代が今節の得点を狙うものなのか、連戦を見据えた負荷管理なのかは、その時点のスコアと交代時間を見なければ判断できない。特に0-0が長く続いた場合、両監督がどのタイミングで勝負に出るかが注目点だ。

注目マッチアップ1|若月大和・マテウス モラエス vs 富山の3バック

若月大和は相手背後への走りで、モラエスはゴール前での得点力やボールを収める仕事で、新潟の攻撃に違いを作れる。一方、富山の3バックには岡本將成、カン・ミヌ、西矢慎平ら最近の先発選手がいる。彼らが前へ出るか、後ろへ下がってスペースを消すかで、新潟のロングカウンターの成功率は変わる。

4月の対戦では岡本もゴールに絡んだ。ただし、今回は彼の攻撃力以上に、富山が押し込む局面でどこまで後方をカバーできるかに注目したい。富山の3バックが新潟の二人の前線選手を見ながら、サイドの背後にも対応するのは簡単ではない。新潟は一対一の勝負を作れれば、今季のホーム勝率を支える攻撃へつながる。

注目マッチアップ2|布施谷翔と新潟の右サイド守備

布施谷翔は富山の攻撃参加と運動量を支える一人。新潟の関口正大やジェイソン・ゲリアが担当する側との位置関係は、富山の進入先を考えるうえで重要になる。布施谷が高い位置を取ったとき、新潟が背後へ抜けるか。それとも富山が布施谷への縦パスから敵陣で数的優位を作るか。サイドの一対一が中央の人数関係を変える。

布施谷は4月の直接対決で得点しているため、新潟側にとって警戒対象になりやすい。しかし一人を過剰に警戒して中央を空ければ、古川や吉平が使えるスペースが増える。守る側の理想は、布施谷を止めることだけでなく、ボールを持たせる位置を制限することだ。

注目マッチアップ3|谷本駿介・竹中元汰 vs 白井永地・新井泰貴

富山の谷本はチャンスを作る働き、竹中は中盤での守備と前進を支える。新潟の白井は展開力とアシスト、新井は球際での働きが求められる。中央の2列目がどちらの前線へ先にボールを届けるかは、試合の速度を左右する。

富山が中盤で先回りできれば、連続攻撃が始まる。新潟がここでボールを奪えば、富山のウイングバックが戻る前に攻撃できる。今回の最大の論点である「最初の前進をどこで断ち切るか」は、まさにこの中盤の攻防に表れると考えている。なお、以上のマッチアップは直近の起用を踏まえた見どころであり、10月31日の公式先発が決まったことを意味しない。

主力選手・欠場情報・予想先発|確定情報と可能性を分ける

1.新潟の選手状況

10月25日の仙台戦では、GKバウマン、DF関口・ジェイソン・ゲリア・早川・加藤、MF白井・新井・シマブクらが先発。最前線には若月大和が入り、モラエスも攻撃の重要な役割を担った。10月21日の鳥栖戦では大西悠介が先発しており、中盤の選択肢は固定されていない。

10月29日付の報道では、DF舩木翔がふくらはぎの負傷から練習に戻り、先発復帰を目指していると伝えられた。これは復帰に向けた前向きな材料だが、今節の先発・出場が正式に決まったという意味ではない。Football LABのプレビューには小野裕二、落合陸、藤原優大の欠場関連情報も掲載されている。ただし、その掲載は確定した出場停止や全員の出場不能を保証するものではないため、当日の公式メンバー発表で確認したい。

2.富山の選手状況

富山は10月25日の札幌戦でGK平尾駿輝、DF西矢慎平、岡本將成、カン・ミヌ、MF谷本駿介、竹中元汰、布施谷翔、キム・テウォン、吉平翼らが先発。古川真人も先発に入った。3-4-2-1を土台にしながら、攻撃の選手が位置を入れ替えられる顔ぶれだ。

負傷者では、富山が10月28日に深澤壯太の両肩関節唇損傷、全治約6か月を発表した。9月下旬に負傷し10月26日に手術を受けているため、今回の戦力には計算しづらい。9月17日には亀田歩夢についても、右膝の重い負傷で全治約10か月と公表されている。さらに10月29日、DF松本遥翔の期限付き移籍期間が終了し鹿島への復帰が発表された。松本は今季J2で1試合出場で、主力の大量離脱と同じ重みで扱うべきではないが、選択肢の変化として記録しておきたい。

深澤と亀田の不在は、富山が選手を入れ替えたい場面で選択の幅を狭める可能性がある。ただし、富山はすでに複数の試合をこうした状況で戦っている。負傷者がいるという理由だけで現在のチーム力を大きく下方修正することはしない。

3.予想先発について

10月30日の確認時点で、両チームの今節の公式先発は未発表。Football LABの対戦プレビューでも先発予想フォーメーションは後日更新予定となっている。そこで本記事では、直近の公式先発を参考に、新潟の基本形を4-2-3-1、富山を3-4-2-1と置いて試合の噛み合わせを分析した。これは予測上の配置であり、確定した先発11人ではない。

新潟側では舩木の状態と中盤の選択、富山側では負傷者を踏まえた後方の組み合わせがポイントになる。発表された11人を見て、富山がサイドを高く使う配置なのか、新潟が前線に速さを置いているかを確かめたい。

日程・連戦・天候|90分の前後も勝負を変える

両チームとも直近のリーグ戦は10月21日(水)、25日(日)、31日(土)という並び。中3日で迎えた25日の試合から、今回は中5日を挟む。新潟は25日の仙台戦をホームで戦い、今回もビッグスワン。富山は25日をホームで戦い、今回は新潟へ移動する。この差は移動の面で新潟に多少の利点があると考えられるが、移動距離だけから勝敗を決めることはできない。

さらに次節は11月3日(火・祝)。新潟は甲府へ遠征、富山は仙台をホームに迎える。今節終了後すぐに次の試合があるため、後半の運動量や交代枠の使い方は重要になる。特に富山が前からプレッシャーを掛け続ける場合、60分以降にも同じ強度を保てるかが問われる。新潟も守備で長く走らされれば、最後のカウンターへ走る余力が減ってしまう。

10月29日公表の新潟市周辺の週間予報では、10月31日は雨を含む予報で、降水確率も高い。予報は変わるので断定はしないが、濡れたピッチではボールが滑り、縦パスの速さ、トラップ、GKの処理に普段と違う難しさが出る可能性がある。富山の細かなパス交換にとっても、新潟の長いボールにとっても影響はあり得る。雨だから一方が有利と短絡するより、試合開始時の実際の芝と天候を確認したい。

3つの試合展開|先制点の方向で何が変わるか

1.新潟が先制した場合

新潟が先に得点したとき、富山はより高い位置まで人数を上げる必要が生じる。パスの本数、PAへの進入、シュートは増えるかもしれない。一方、ウイングバックが高く上がることでサイドの背後に広い空間ができ、新潟の若月やモラエスへカウンターのチャンスが訪れる。新潟がホーム7連勝で積み上げてきた「守る時間を受け入れながら、チャンスを決める」という形に近づく。

ただし、先制後に新潟の守備ラインが下がり過ぎると、富山の連続攻撃が止まらない。セットプレーやこぼれ球から同点になる可能性も十分ある。新潟にとっては、ただ守り切ることより、ボールを奪った後の前進を作り続けることが大切になる。

2.0-0が長く続いた場合

富山がシュートを増やしてもゴールが入らない時間が続くと、札幌戦に近い緊張感が生まれる。富山はPA内へ入る質を高めたい。新潟は相手の選手が前がかりになるのを待つことができる。ここでベンチの交代カードが勝負を変える。新潟の速い選手の投入、富山の中央で勝負できる選手の投入は、同じ0-0でも異なる意味を持つ。

引き分けの可能性は消えない。僕の確定予想でも「0」は対抗に置いている。後半の途中まで0-0が続き、富山の侵入が徐々に減り、新潟のカウンターも単発で終わるなら、そのまま勝点1ずつの結果へ近づく。しかし、0-0であっても富山がPAへ入り続けるなら、終盤に「2」へ動く余地は残る。

3.富山が先制した場合

富山が先制すれば、新潟は前へ出ざるを得ない。新潟の高い位置に人数が増えると、その背後には富山が得意とするカウンターの空間も生まれる。富山が中盤でボールを受け、速く展開できれば2点目の好機を作れる。今回のモデルが富山勝利を本命とする展開に近い。

それでも新潟のホームでの勝負強さは軽視できない。仙台戦では先制を許してから逆転した。富山が1点を守るために深く引くと、新潟のクロスやセカンドボールが増え、相手ゴール前で時間を使える可能性がある。富山がリードした後も、単純に守備人数を増やすのではなく、前へ運ぶ出口を残せるかが勝利条件になる。

スコア予測|0-1が最上位、1-1と0-2が続く

予想モデルで確定している期待得点は、新潟0.9221、富山1.4321。いずれも実際に必ず取る点数ではなく、モデル上の得点水準を示したものだ。両者の差は富山側にあるが、3点差、4点差を当然視するほどの開きではない。

モデルのスコア順位新潟-富山スコア評価(モデル値)方向
1位0-113.60%富山勝利
2位1-112.54%引き分け
3位0-29.74%富山勝利
4位0-09.50%引き分け
5位1-28.98%富山勝利

ここでのパーセンテージは、モデルが0~6得点の各スコアへ付けた数値を表示したもので、特定のスコアが現実にその確率で起こることを保証しない。モデルは0~6得点の49スコアを対象にしており、7得点以上の事象を49スコアへ無理に配分していない。したがって、上の5スコアだけで100%になることもない。

最上位は0-1。次が1-1であることも重要だ。富山が有利でも新潟が一度カウンターを成功させたり、終盤のセットプレーで追いついたりする試合は想定内にある。0-2も上位に入り、富山の先制後に新潟が前へ出てくる展開を評価できる。僕は0-1を中心的なスコア像として見つつ、実際の試合で新潟のホームの強さが出たときには1-1へ近づくと考えている。

僕の最終予想|本命は富山勝利、信頼度はD

本命:2(富山勝利)
対抗:0(引き分け)
第3候補:1(新潟勝利)
信頼度:D

方向モデル内の評価比率
富山勝利(2)48.87%
引き分け(0)26.86%
新潟勝利(1)24.27%

これはモデル内での評価配分であり、一般的な勝率やtotoの的中率を断定する数字ではない。最終順位には確定済みのスコア評価を反映した判断を使用しているが、評価比率そのものは勝率に置き換えず、元のモデル値として示している。

信頼度Dは、順位1位の評価比率が約48.87%、2位との差が約22.02ポイントという基準判定に基づく。上位方向が45%以上で、2位との差が10ポイント以上という条件を満たす一方、C以上の条件には届かない。ホーム7戦全勝の相手に富山を本命とする以上、「大差のある堅い予想」といった表現は使わない。富山優位だが、新潟の勝ち筋が明確に残る予想だ。

本命にする理由|攻撃の再現性と失点の少なさを重く見る

僕が富山勝利を本命にした理由は、単に今季の直接対決で2勝しているからではない。第一に、富山が相手陣地へ入る回数を安定して作れていること。パス、30メートルライン進入、PA進入、シュートという複数の指標でリーグの上位にあり、異なる指標が同じ方向を向いている。これは、一試合だけの好調というより、攻撃の構造が整っていることを示唆する。

第二に、失点が少ないことだ。富山は13試合で12失点、新潟は21失点。もちろん得点機会の質やGKの働きによって数字は揺れる。それでも、富山の被シュート11.4本という数字も合わせると、相手に何度も撃たれる状況を避ける基礎がある。新潟のカウンターを一度防げば、その後に自分たちの攻撃へ移る余力を作れるかもしれない。

第三に、富山の強みがアウェーでも失われていないこと。アウェー6試合で5勝は、相手のスタジアムでも結果を出せる強い材料だ。新潟のホーム7連勝はそれに並ぶ大きな反証だが、富山には「相手に少し持たれたら何もできない」という弱点が見えにくい。大宮戦のように、保持率で劣っても試合を動かせる。

第四に、新潟の直近の勝利の一部は少ないxGから生まれていること。仙台戦と鳥栖戦の勝利は確かな価値があるが、その得点効率が毎回再現されると置くのは危険だ。富山のほうがシュート供給量と敵陣進入に強みを持つため、90分という時間を通じたチャンスの積み重ねでは富山に期待したい。

もちろん、富山が札幌戦のようにチャンスを決め切れない可能性もある。だからこそ、確定評価を必要以上に強めず、対抗を引き分けに置いている。富山を選ぶことと、新潟を軽く見ることは全く違う。

この予想が外れるなら|2つの明確な条件

条件1.新潟のカウンターが富山の背後を繰り返し取る

最も大きな逆転材料は、新潟が富山の高いサイドを利用できることだ。富山が敵陣でボールを持つたびに、若月やモラエスが背後へ走る機会が生まれるなら、新潟の決定力は実際のゴールにつながりやすい。特に早い時間帯に新潟が先制した場合、富山は攻め急ぎ、さらに広いスペースを与えるかもしれない。

新潟の今季ホーム7戦全勝は、こうしたわずかな局面での強さを無視できない理由そのものだ。モデルが富山有利でも、新潟が速攻の起点を毎回確保できる展開なら、「1」が現実的になる。

条件2.富山がシュートを増やしても中央で決め切れない

前節の札幌戦は、富山にとって明確な警告だった。18本のシュート、7本の枠内シュートで無得点。新潟も低い位置を固め、PA内の中央を使わせなければ、富山はボールを持っているのに試合を動かせない。そこへ新潟のセットプレーや速攻による1点が入れば、試合の流れは変わる。

僕は予想が外れる場合を「運が悪かった」で片付けたくない。富山がどの位置からシュートしていたか、どれだけ質のあるラストパスがあったか、新潟が攻撃へ出る距離を稼げていたかを確かめたい。そこまで見れば、数字と試合内容のどこで評価がずれたのかが分かる。

僕が一番見たいところ|前半30分までの富山のPA侵入ルート

僕が最も注目するのは、前半30分までに、富山が中盤の谷本や竹中を経由し、布施谷のいるサイドまたは中央の隙間から、新潟のペナルティエリアへどれだけ入れるかだ。

単なる保持率ではなく、何度相手を後ろ向きにできたかを見たい。富山が後方でパスを100本つないでも、前線に届けられなければ新潟の守備を困らせたとは言えない。逆に10回の前進のうち数回でもPAの中央へ入れば、富山の優位が得点機会として表れ始める。

合わせて、その直後に新潟が前へ運べたかを見る。富山がPAまで入った後に攻撃が切れ、新潟が最前線へパスを通せるなら、富山はカウンターへの警戒を強める必要がある。前半30分のこの往復を見ることで、今節が「富山が押し込み続ける試合」になるのか、「新潟が速攻を突き刺す試合」になるのか、方向性が見えてくるはずだ。

試合後に答え合わせしたい仮説|PA進入数と決定機の関係

今回の検証仮説は一つ。**「前半30分までに富山が新潟のPAへ5回以上進入し、かつその後の攻撃を回収して継続できた場合、富山のシュート機会が上回りやすい」**というものだ。

この仮説は、単に「富山が勝つ」と言うものではない。前半30分のPA進入数、攻撃終了後の回収、最終的なシュート数という観測できる材料で検証する。5回という閾値は僕が試合後のチェック用に置いた目安であり、過去データから導かれた決定的な境界ではない。予想モデルの数値や順位を変更するためのものでもない。

仮に富山が進入回数を稼いでも新潟が勝てば、富山のシュートの場所とGK前の守備を改めて確認する。進入回数が少ないのに富山が勝てば、富山が少ない好機で得点した理由を探る。的中したかどうかだけで終わらず、次の試合を見る目に残すための仮説にしたい。

まとめ|富山を推す。それでも新潟のホームの強さが試合を難しくする

この新潟対富山は、勝点差4の上位対決というだけでは語れない。新潟はホーム7戦全勝で、限られたチャンスを結果に変える強さを持つ。富山はアウェー6試合で5勝、リーグ最多のシュートやPA進入を記録している。双方に、通常のホーム・アウェーという枠を超える強みがある。

直近5試合では新潟が3勝1分1敗で結果を残し、富山は2勝2分1敗とやや足踏み。ただし、xGと試合内容を見ると、新潟の勝利には優れた決定力が、富山の引き分けや敗戦には決め切れない攻撃が含まれていた。結果をそのまま未来へ伸ばすことはできない。だから僕は、攻撃が続く仕組みと相手に与える機会の少なさから富山を上に置いた。

本命は「2=富山勝利」、対抗は「0=引き分け」、第3候補は「1=新潟勝利」、信頼度D。中心スコア像は0-1。 ただし、前半に新潟が富山のプレスを外し、サイドの背後へ走り込めるようなら、僕の予想は大きく揺らぐ。そこは隠さない。

試合が始まったら、スコアを見る前に富山の最初のPA進入、新潟の最初のカウンター、そして攻撃後のセカンドボール回収を見たい。どちらが自分たちの勝ち方をピッチに持ち込めるか。そこに、この上位対決の本質があると考えている。

参考データ・確認資料

この記事は2026年10月30日時点の公開情報を基に作成しています。リンク先の数値や先発・負傷情報は、その後更新される場合があります。xGの数値はFootball LABの「ゴール期待値」を基準に記載し、別算出のデータと混ぜていません。

  1. Jリーグ公式|2026/27 J2順位表 — 第13節終了時点の順位、勝点、得失点。
  2. Jリーグ公式|新潟対富山 2026年10月31日 — 日時、会場、注目選手。
  3. アルビレックス新潟公式|10月31日ホームゲーム案内 — 対戦の見どころ、富山の特徴、ホーム側の狙い。
  4. カターレ富山公式|新潟戦開催案内 — 開催日時・会場。
  5. Football LAB|新潟シーズンサマリー — 平均シュート、パス、保持率、期待値、チームスタイル。
  6. Football LAB|富山シーズンサマリー — 攻撃指標、進入回数、被シュート、選手別データ。
  7. Football LAB|新潟・富山の対戦プレビュー — ホーム/アウェー成績、フォーメーション・欠場関連情報の掲載状態。
  8. Football LAB|ゴール期待値の説明 — xGの定義。
  9. Football LAB|新潟-仙台(10月25日) — 最新試合のシュート、xG、保持率、選手起用。
  10. Football LAB|新潟-鳥栖(10月21日) — 直近結果とxG。
  11. Football LAB|大分-新潟(10月17日) — 大敗試合のシュート、xG。
  12. Football LAB|湘南-新潟(10月11日)/新潟-徳島(10月3日) — 新潟の残り2試合のxG。
  13. Football LAB|富山-札幌(10月25日) — 富山の直近敗戦、シュート、xG。
  14. Football LAB|大宮-富山(10月21日) — 3-0の内容とxG。
  15. Football LAB|富山-湘南(10月17日)/富山-宮崎(10月11日)/甲府-富山(10月3日) — 富山の残り3試合のxG。
  16. Jリーグ公式|2026年3月20日 新潟-富山/4月29日 富山-新潟 — 別大会での直接対決。
  17. Jリーグ公式|10月25日 新潟-仙台のメンバー/10月21日 新潟-鳥栖のメンバー — 最近の基本布陣。
  18. Jリーグ公式|10月21日 大宮-富山のメンバー/富山公式|試合結果一覧 — 富山の配置と直近結果。
  19. Jリーグ公式|富山DF深澤の負傷発表(10月28日)/富山公式|亀田の負傷発表 — 負傷内容と公表された復帰見込み。
  20. 富山公式|松本遥翔の期限付き移籍終了(10月29日) — 選手の所属状況。
  21. スポーツニッポン掲載記事|新潟DF舩木の復帰状況(10月29日) — 練習復帰についての報道。公式出場確定情報ではない。
  22. サッカーダイジェスト|仙台戦後の船越監督のコメント(10月25日) — ホームでの勝負強さを語った試合後の発言。
  23. 新潟公式|2026/27 J2リーグ日程/富山公式|11月3日仙台戦 — 前後の日程。
  24. ABC|新潟の週間天気予報(10月29日更新) — 気象に関する補足。試合当日の実況天気ではない。

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